2022年6月12日日曜日

2022 INDYCARレポート R8 ソンシオ・グランプリ・アット・ロード・アメリカ Day2 予選:ロード・アメリカでアレクサンダー・ロッシがPP獲得

「こんなに長くポール・ポジションが取れないことになるとは思っていなかった」Photo:Penske Entertainment (Chiris Owens) クリックして拡大

 ロッシ、3年ぶり、通算7回目のポール・ポジション


 アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が2019年6月のデトロイト以来となる通算7回目のポール・ポジション獲得を果たした。インディー500で5位フィニッシュし、先週のデトロイトでは終盤に猛チャージを見せての2位となった彼は、2022年シーズンの半ばを迎えて勢いを掴みつつある。このPPを足がかりに、明日の彼は自身の通算7勝目へと駆け抜けることができるだろうか?

Photo:Penske Entertainment(Joe Skibinski) クリックして拡大

午前のプラクティスと変わらないコンディションで予選開始
ロッシはQ2をぎりぎりの6番手で通過


 ウィスコンシン州エルクハート・レイクの空は朝からずっと雲に覆われたままだった。午前中の雨雲はコースの北側を通過したが、予選を前に時折ポツポツと雨が落ちて来始めた。西には黒い雲が近づいて来ていた。予選はドライ・コンディションで始まっても、途中からウェット・タイヤでの勝負になることが考えられる状況となっていた。温度に関しては、気温が20℃で、路面温度が24℃と、朝のプラクティス2と大きくは変わらないコンディションだった。

 金曜のプラクティス1で最速をマークする好スタートを切ったロッシは、走行2日目のプラクティス2でクラッチなどのトラブル発生。不運で勢いを手放す危機に見舞われた。しかし、クルーの押しがけでコース・インした彼は4番手に食い込むマークを短い時間でマークし、2セッション連続でアンドレッティ軍団のトップを獲り、勢いを保った。

ロッシ、Q2はぎりぎりの6位通過
しかし、ファスト6ではブラックで最速タイムをマーク

 Q1のグループ1でのロッシはチームメイトのロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)に続く2番手のタイムを出したが、Q2のクリアはギリギリの6番手で……となった。
 パラパラと雨が降る中でのファイストン・ファスト6、ロッシはブラック・タイヤを使ってコース・インすると、そのまま連続
周回を敢行。アタック3周目、最後のラップで1分44秒8656のベストを叩き出し、ポール・ポジションを獲得した。

 2022年のNTTインディーカー・シリーズでは8戦目で8人目のPPウイナー誕生することとなった。

 「こんなに長くPPが獲れないことになるとは考えてもいなかった。今日は、ファイナルを戦うタイヤにブラックを選んだ。その理由は明快だった。ユーズド・レッドよりフレッシュ・ブラックでの方が良いタイムを出せるマシンとなっていたからだ。昨日の走り出しからマシンはとても良く、プラクティス2回でファイン・チューニングを進めて来た。昨日あった大きめのマージンが今日はほぼ無くなっていた。インディーカー・シリーズの戦いとはそれほど厳しいものだから、こ後に行われるファイナル・プラクティスが極めて重要になる。せっかくベストの位置からスタートできるんだから、明日のレースは是非ともコントロールし切って勝ちたいものだ」とロッシは語った。

ニューガーデン、ユーズド・レッドで2番手タイム

Photo:Penske Entertainment (Joe Skibinski) クリックして拡大

  予選2位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。こちらはユーズド・レッドを使ってアタックし、1分44秒9371をレッドがベストでロッシには0.0715秒届かなかった。「レッド・タイヤの選択、自分たち的にはベストだったと思う。アタック・ラップも自分自身が満足の行くレヴェルの良さにできていた。しかし、今回はロッシがブラックで素晴らしい1ラップを完成させたということ」と脱帽していた。

 予選3、4、5位はアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)の順。これらのホンダ勢もブラック・タイヤでQ3を戦った。ニューガーデンと同じくレッドでアタックしたパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)は、ファスト6での最下位で予選を終えた。

佐藤琢磨は予選19位に

 今日の予選ではQ1でウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、リナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)、佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)、エリオ・カストロネヴェス(メイヤー・シャンク・レーシング)が脱落。

Photo:Penske Entertainment (James Black)クリックして拡大

 Q2からファイナルに進めなかった中にはロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)とスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が含まれていた。
 先週のデトロイトでパワーは予選16位から優勝したが、今週の彼は15番手グリッドからのスタートとなる。琢磨は1分45秒7045という今週の自己ベストをQ1グループ1で出したが、予選結果は19位だった。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿