2014年4月30日水曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント15 第3戦アラバマ Race Day 決勝:「プラクティス始まってからずっとかなり苦労をした週末でしたが、粘り強く走ることはできました。今度のロードコースで思いっきり走りたいと思います」

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
ホンダ・インディー。グランプリ・オブ・アラバマ
4月27日 Race Day 決勝
13位 1時間40分53秒0087 69周

 

ブレーキをかけたらあっという間にスピンしてしまいました

Jack Amano(以下――):14位スタートで13位フィニッシュのレースでした。

佐藤琢磨:1ポジション・アップ。

――アップ&ダウンの多い大変なレースでした。走り出しの路面と、ウェットタイヤでの状況はどんなカンジだったのでしょう?

佐藤琢磨:雨はやんでましたけど、路面は完全にウェットでしたね。ただ雨量としては全然少なかったので、インターミディエイト的な感じでした。

――雨量っていうのは、路面の上の水のことですね?

佐藤琢磨:はい。

――1周目にスピンがありましたが、何があったんでしょう?

佐藤琢磨:水飛沫がすごくて、バックストレートがすごくて、ほとんど前が見えない状況で、真ん中のへんでみんなクルマが横向いたりしてて、それのチェーン・リアクションでみんなボンボンボンッてブレーキを踏んでた。僕はちょうどコーナーに入ってるところで避けなきゃいけなくて、ブレーキを踏んだらアッという間にスピンしました。
――前方でカルロス・ムニョスが横を向いた影響が、後ろに行っちゃったんですね?

佐藤琢磨:そうでしたね。

――あそこでエンジンストールがありましたが、周回遅れにはならずに済みましたね。

佐藤琢磨:はい。セイフティ・クルーが素早くエンジンをかけてくれました。「急げ、急げ~っ!」って、かなり僕が合図をして、エンジンが再び息を吹き返したので、フィールドに戻ってリスタートって感じでした。


ウエットの時から車の向きが変わらないことに苦しんでいました

Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
――ウェットタイヤでのレースが序盤は続きましたが、なかなか順位を上げて行けませんでした。

佐藤琢磨:そうでしたね。雨が降ってれば色々なラインを試せてよかったと思うんですけど、結果的にもう雨は止んでいたので、どんどん、どんどんトレッド表面がオーバーヒートしてく状況でしたね。だからブロックもどんどん削れてっちゃってました。タイヤはもうグニャグニャになって、みんな同じ状況で、走行ラインももう決まって来ちゃって、どうすることもできない状態でした。それでも
路面はグリーシーな状態で、でもドライタイヤにするにはちょっと早過ぎるという状況で、とにかく我慢の走りでしたね、あの時は。

――オリオール・セルビア(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が20周前に一番手でレッドタイヤにスイッチしましたが、あのタイミングをどう見ていましたか?

佐藤琢磨:ちょっと早かったですよね。オリオールが入ったので、彼の様子を見たいな、とも考えましたが、その直後にイエローが出ました。

――セルビアのタイムはすぐに結構な速さになりましたが、その後にウェットで走り続けるセバスチャン・サーベドラ(KV/AFSレーシング)がトップに立って、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)に抜かせないラップが続きました。

佐藤琢磨:なるほど、そうかもしれない。本当にあそこらへんがちょうどいい感じだったので、だからまぁ、最初のイエローでみんなピットに入ってレッドに換えたってことですね。

――1回目のピットで新品のレッドを装着。もう1セットの新品レッドで戦える状況にあったわけですが、レース前のセッションとはまったく異なる路面でしたけれど、クルマはどうでしたか?


佐藤琢磨:今日はウェットの時から向きが変わらない状況に苦しんでいました。その傾向はドライでも変わらなくて、リスタートで順位を上げ始めてたんですけど、ライアン・ブリスコー(NTTデータ・チップ・ガナッシ・レーシング)と絡んじゃって最後尾まで順位を落としちゃいました。でも、その後に追い上げて行く感じで、何台かパスをして、ペースもそこそこ上がってってたと思うんですけど、やっぱり向きが変わらなかったですね、クルマのね。

――今週末を通してクルマを見た場合、また違ったハンドリングに成っていたという感じですか?

佐藤琢磨:ひとつひとつチェック・ボックスに印をつけて行くとしたら、ひとつずつ問題を解決して行くことができていた週末だったと思います。でもまだ課題は幾つか残っていて、それをひとまとめに片付けることは最後の最後までできなかったです。

――最後は98号車にかなり迫って行ってました。抜けそうでしたか?

佐藤琢磨:はい。プッシュ・トゥ・パスもまだ結構残っていたし、今日はタイム・レースになったということで、最後にイエローが入ってしまって、それでレースが終わってしまいました。周回が基準だったら、あの後またリスタートをしたと思うんですけど。できなかったのはちょっと残念でした。

――今週は厳しい状況が続いてレースを迎え、13位でのゴールとなりました。自分としてはどのような評価をしたいですか?

佐藤琢磨:そうですねぇ……今週が始まる前は非常に高い期待を持っていたんですが、プラクティスが始まってからはかなり苦労をして、その中で最終的にはこのポジションだったのかな……とも思います。でも、粘り強く最後まで走ることはできました。ここ2戦、ポイント的に厳しいところにいましたから。特に、こないだのレース(ロング・ビーチ)では、ピット・ストップのタイミングとかもあって、22位とかになってしまっていたので、それを考えれば、今回は少しポイントを加算できました。後のロードコースで思いっきり走りたいと思います。

次のインディを楽しみにしています

――次のインディのロードコースは、F1時代とまったく同じコースではないとはいえ、同じ場所を使ってのレースですから、表彰台に上ったコースでもあり、モチベーションは高いんじゃないですか?

佐藤琢磨:メンタル的には、すごくポジティブなイメージがあって、僕自身も非常に楽しみにしてるんですが、コース図を見たら、コーナー4までしか同じじゃないですね。5でF1は右に曲がってってたけど、そこから左に曲がって当たらしいコースに行っちゃうんで、最初の4コーナーしか知らない。全然違うコースですね、同じ場所ですけど。ただまぁ雰囲気はあると思うので、明々後日のテストを楽しみにしています。

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