2014年9月25日木曜日

2014 INDYCAR ニュース 9月24日:トニー・スチュワートに無罪判決

「事実は解明された」と無罪となったスチュワート

 この8月9日にダート・トラックでのスプリント・カーによるレース中、トニー・スチュワートはフルコース・コーション時にコース上を歩いていたケヴィン・ウォードJr.を右リヤ・タイヤで轢き、死亡させてしまった。
 スチュワートはNASCARスプリント・カップの現役ドライバー。アメリカで絶大なる人気を誇るストック・カー・レースの最高峰シリーズで3回、インディーカーでも1回チャンピオンになっているスターだ。
 しかし、この時の事故ではウォードJr.と接触する直前にスチュワートがアクセルを踏んでいることから、犯意はなかったとしても、決定的に重大な過失が存在したのでは? という点が問題とされていた。そして事故のあった地域の大陪審では、スチュワートに犯意、あるいは過失はなかったとの判断が昨日の水曜日に下され、無罪放免となった。


 「ここに至るプロセスは長く、私にとって非常に辛いものでしたが、事故に関するすべての事実が審議され、真実が解明されたと思います。最大の注目が私に対して向けられて来ていますが、若者が命を落とした点を忘れてはなりません。ケヴィン・ウォードJr.の家族、友人のことを私はずっと忘れませんし、祈りを捧げ続けて参ります」とのコメントをスチュワートはリリースで発表した。

ウォードJr.の遺族は民事訴訟でスチュワートをなお追及の構え
 その一方でウォードの家族は、ケヴィンが死亡した事故の責任はスチュワートにあると考えており、民事裁判を起こす考えだ。「私たちの息子がクルマを出たのはコーション中だった。レースは中断されている状態だった。トニー・スチュワートを除く他の競技車はスピードを下げ、加速をしていなかった。スチュワートは故意に、ケヴィンを脅かそうとアクセルを踏み、彼のクルマがケヴィンに向ってスライドしたために今回の悲劇は起きた。審議されるべきなのはスチュワート氏の行動であり、ケヴィンの行動ではない」などと、こちらも正面で意見を発表している。
 まだまだ事態収束とは行かないようだ。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿