2017年2月12日日曜日

2017 INDYCARレポート 2月11日 フェニックス・オープン・テスト Day2 セッション4:ライアン・ハンター-レイがトップタイム!

セッション4でトップタイムをマークしたハンター-レイ Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)

ホンダ勢がトップ5をスウィープ

 心配された雨も降らず、午後9時までテストは行われました。そして、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)がセッション・トップのタイム=19.3932秒をマークしました。2番手はセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)、3番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、4番手はマックス・チルトン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)で、5番手は佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)と、昨日トップ6を独占したホンダ勢が今日はトップ5をスウィープ!
 ホンダ勢、ナイト・セッションでも予選シミュレーションをやってたっていたんですね。ちょっと驚きました。今日は日中は昨日より暑く、夕方からは昨日より涼しいコンディションになっていました。昨日が無風に近かったのに比べ、今日の午後には風も出てました。そうした中でも予選シミュレーション……。それだけショート・オーバルでのオーバーテイクは難しく、少しでも前のグリッドからスタートすることがレースで優位を持って戦うためには必要だってことなんでしょう。

シボレー勢トップは、フォイトレーシングの2台
 
デイリーとムニョスも予選シミュレーションを行い6、7番手に Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

 6、7番手にはAJ・フォイト・レーシングの若いドライバーたちが、カルロス・ムニョス、コナー・デイリーの順で並んでましたが、コチラも予選シミュレーションだったんでしょう。
 フォイト・ボーイズの後ろにエリオ・カストロネヴェス、ジョセフ・ニューガーデンとチーム・ペンスキー勢4人のうちの3人がつけました。更に後ろの10番手はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)で、11、12番手はJR・ヒルデブランド(エド・カーペンター・レーシング)とシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)と7人続けてシボレー・ドライバーでした。


レイホール、琢磨、ヒルデブランドがクラッシュ
 昼間のセッションではアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が今年のクラッシュ第一号となっていましたが、夕方からのセッションではグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、琢磨、ヒルデブランドがクラッシュを演じてしまいました。グレアムと琢磨はロッシと同じくターン1~2で、JRはターン4でのアクシデント。アンドレッティ・オートスポートは4セッション中の2セッションでトップ・タイムを記録しましたが、2台に大きなダメージを与えてしまうテストとなりました。



バックストレッチを快走する琢磨 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
 琢磨のアクシデントは7時50分頃に発生。直前のラップは19秒5361と、少し前に出していた自己ベストと比べても遜色の無いものになってました。エリオ・カストロネヴェスら、一緒にコースを走っていた面々がほぼ一斉にピットに入り、コース上に琢磨ただひとりが走っている状況になった直後、ターン1で26号車はスピンしてアウトサイド・ウォールにハード・ヒットしました。ピットに衝撃音が響き渡ったほどでした。とても順調にテストを進めていた琢磨陣営だっただけに、非常に惜しいカタチでのテスト終了となりました。
2日間のトータルではヒルデブランドがトップタイム
ペンスキー勢が続きトップ5がシボレー勢に

 4セッションを総合すると、トップはヒルデブランド(!) びっくりマークつけちゃ失礼ですかね。2番手はカーペンター。3番手はニューガーデンで、4、5番手はカストロネヴェスとウィル・パワー(チーム・ペンスキー)というオーダーになりました。全員セッション3でのベスト記録により、シボレー軍団がトップ5を独占。彼らはレース・ウィークエンドに予選が行われる日中に予選シミュレーションを行い、上位のタイムをキッチリ記録した格好で、準備の整い具合で他をリードしている印象です。
 6番手からは、ミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)とホンダ勢が2人続き、その後ろの8番手がディフェンディング・チャンピオンのパジェノー。9番手が今年も注目すべきセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)で、10番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は11番手とスロー・スタート気味(いつものこと?)で、ハンター-レイが12番手。レイホール、アンドレッティと二世、三世ドライバーが13、14番手。チルトンが15番手。琢磨は結局、総合では16番手でした。
シーズン序盤のパワーバランスはまだ見えないが……
 開幕からの2戦はストリートで、次がロードコースなので、今回の2日間のテストからシーズン序盤戦の勢力図を見通すことはできません。とりあえず予測が可能なのは、第4戦フェニックスでの戦いぶりで、それはペンスキーとECRがイニシアティブを握っての戦いとなるでしょう。ペンスキー・ドライバーで最初に勝ち星を挙げるのは誰か? それともECRが勝利をかざるのか? 彼らにライバル勢がどこまで迫ることができるのかも楽しみです。エクィップメント・チェンジをしたガナッシ軍団がどれだけ短時間で実力を伸ばして来るのか、アンドレッティ・オートスポートはどう体制を立て直して来るか、ブルデイを再び迎えたDCRのパフォーマンスは……などなど見所はいっぱいです。

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