2021年6月14日月曜日

2021 INDYCARレポート R8 シヴォレー・デトロイト・グランプリ Race2 Race Day 予選:レース2のポール・ポジションはジョセフ・ニューガーデンが獲得

第2戦セントピートと第5戦GMRの2位が今季最上位だったニューガーデンがついに今シーズン初PP! Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

涼しいコンディションの下、予選スタート
グループ2はホンダ1-2-3


 日曜日のデトロイトは朝から雲が多く、予選の開始時刻も9時15分と早かったこともあり、気温が23℃と涼し目のコンディションでレース2のグリッドは争われた。
 今日は昨日と順番が入れ替わり、グループ2が先に走行した。そちらでの最速はコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)の1分16秒0809で、2番手はグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)=1分16秒1965。3番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の1分16秒2311とホンダ勢の1−2−3だった。


ニューガーデン、シヴォレー最上位の第2グループ4位

 4番手がシヴォレー最速となったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)で、彼のベストは1分16秒3648。5、6番手もホンダ勢のサンティーノ・フェルッチ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)=1分16秒4188と、エド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)のだ1分16秒5380だった。グループ内7番手となって予選の第2セグメント進出を逃したのはセバスチャン・ブルデイ(AJ・フォイト・エンタープライゼス)。彼のベストは1分16秒5387で、6番手だったジョーンズとの間には僅かに0.0007秒しかなかった。

佐藤琢磨、Q2進出を逃し予選19位

 そのジョーンズとのタイム比較になるが、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)のベストは1分16秒8947で、彼がレース2の予選で第二セグメントに進むためには、あとコンマ3秒以上縮めないとならない厳しい状況となっていた。琢磨の予選結果は昨日の16位より悪い19位となった。今回はRLLの琢磨以外の2人がファスト12に進出するという珍しいケースとなった。琢磨は昨日のレースのセッティングの進化版をトライし、他の2人はよりアグレッシブにクルマを曲げられるセッティングを試し、今朝のコンディションではそちらの方が威力を発揮したということのようだった。

タイムが伸びた第1グループではロッシが首位に

Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 後に走ったグループでは、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が1分15秒4664を叩き出してトップ。セッション終盤には路面にラバーが乗っていたこと、気温が低目だったことも手伝っているが、一気に1分15秒の半ばを割り込んで来た。
 2番手は絶好調のリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)の1分15秒5845で、3番手はストリートでもパフォーマンスを発揮し始めているロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)=1分15秒6609だった。
 4、5番手はシヴォレー勢。シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は1分15秒6049を出し、コナー・デイリーもエド・カーペンター・レーシングのマシン・セッティングの良さを味方につけて1分15秒7563をマークして5番手となった。
 そして、最後のポジション、6番手でファイアストン・ファスト12に名を連ねたのは、昨日は不振だったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。

激しいタイムアップ合戦が繰り広げられたファスト12
最終ラップでニューガーデンがハータを下しPP獲得


Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 12人によるポール・ポジション争いは、目まぐるしくトップが入れ変わり、とてもスリリングだった。
 気温23℃、路面28℃と涼しいコンディション下、最初に1分15秒台に入ったのはロッシだった。それをフェルッチが上回る1分15秒5978をマークし、昨日は苦戦していたパロウが1分15秒4802を出してトップに立った。
 12人のアタックは激しさを増し、ニューガーデンがついに1分15秒台を切る1分14秒8122でトップへ。これで決まりかとも思われたが、路面のグリップが高まって来ていたようで、ハータが1分14秒5721でニューガーデンをP2へと押し下げた。
 そしてファイナル・ラップ、ニューガーデンが渾身の走りで1分14秒1094までタイムを縮め、ハータも自己ベストを更新したが、それは1分14秒4300。ニューガーデンのPPが決定した。昨日の予選5位だった彼が、今日はPPを手に入れた。彼にとって、今シーズン初のPPは、チーム・ペンスキーにとっても今シーズン初となった。


エリクソンはQ2進出を逃し予選22番手
昨日不運に泣いたパワーは20番手


Photo:INDYCAR(Matt Fraver)クリックして拡大

 予選2位でフロント・ロウ外側グリッドを掴んだのはハータで、予選3位にはディクソンが来た。昨日不足していた予選でのスピードを今日は獲得して来た。そして、予選4位は昨日の2位フィニッシュで気分も乗っているヴィーケイ。5位はパロウ、6位はグロジャンのものとなった。終わってみれば、レース1、レース2ともにPPはシヴォレー・ユーザーによる獲得となった。

Photo:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大

 今日は予選のセグメント1で有名どころ、注目どころが敗退した。レース1のウィナーだったマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)はグループ内11番手でスターティング・グリッドは昨日の予選15位より後方の22位。ポール・ポジションだったオーワードもグループ内8番手で予選16位にしかなれなかった。さらに、昨日のレースでトップを走り続けながら赤旗中のメカニカル・トラブルによって優勝を逃したウィル・パワー(チーム・ペンスキー)も、予選結果は20位と厳しいものとなった。

ファスト12進出を果たしたフェルッチは、予選の最後でクラッシュ。バックアップカーで決勝を走ることに Photo:INDYCAR(Forrest Melott)クリックして拡大

ローゼンクヴィストの代役にはアスキューが

 昨日のアクシデントで負傷、今日のレースには出場しないフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)の代役には、昨年マクラーレンからインディーカー・デビューした2019年インディー・ライツ・チャンピオンのオリヴァー・アスキューが選ばれ、今朝の予選を走った。結果は先に走ったグループでの最下位で、グリッドは23番手となる。彼はデトロイトのコースを走ったことがないため、まずはサーキットを知ることが重要だった。インディーカー搭乗も久しぶり。救いはチームのスタッフと一緒に仕事をしたことがある点だった。
以上

1 件のコメント:

  1. 天野さん、こんにちは。
    フェルッチが、デトロイトのレースに出場したからなのでしょうか琢磨選手のストラテジストがエディ―でしたね。
    エディ―は、最終戦まで琢磨選手のストラテジストをやるのでしょうか?
    あのコンビは、いいなぁと思って観ていたのでうれしいのですが…。

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