2022年5月18日水曜日

2022 INDYCARレポート R6 第106回インディー500 Day1 プラクティス1:インディー500、いよいよプラクティスがスタート!

 涼しめのコンディションの下、全33台中32台が走行

 5月17日(火)の午前9時15分、第106回インディアナポリス500マイルに向けた最初の公式プラクティスがスタートした。セッションは快晴の下、気温が18℃、路面温度24℃と涼し目のコンディションで始まり、チェッカーフラッグの出された2時間後には半袖で十分過ごせる気温23℃、路面35℃になっていた。

 2時間のセッションをエントリー33台中の32台が走行。ただ1台走らなかったのはステファン・ウィルソン(ドラゴンスピード/キューシック・モータースポーツ)。スポット参戦を行う彼らはこの4月にスピードウェイで行われた合同テストに参加しなかった。ドライバーのウィルソンはインディーカーを走らせるのが昨年のインディー500決勝以来のため、今日の午後に用意されているリフレッシャー用プラクティス・セッションを待たねばならなかったのだ。



ディクソン、最初のセッションを制す!
エリクソンが2位でガナッシ1-2


 最初のセッションで最速ラップを記録したのは2008年インディー500ウィナーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。25周を走った彼はその11周目に39秒6268=平均時速227.119マイルをマークした。
 2番手はマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の226.965マイル。ディクソとは0.0269秒差。ホンダ、ガナッシの1−2だった。

スポット参戦組が好タイムをマーク

 3番手はセイジ・カラム(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)で、4番手は土曜日のレースで5位フィニッシュして勢いづいているコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)とシヴォレー勢が続いた。スポット参戦のDDRはカラムが52周し、サンティーノ・フェルッチも50周を走って6番手という上位につけた。
 5番手はIMSを得意とするが、昨年からスポット参戦のマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・マルコ&カーブ・アガジェニアン……長い)=225.403mph。
 7〜10番手は今季開幕戦セイント・ピーターズバーグ優勝のスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)、昨年度シリーズ・チャンピオンで昨年のインディー500で2位だったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)、今年の第4戦バーバーで勝っているパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)、スポット参戦のJR・ヒルデブランド(AJ・フォイト・エンタープライゼス)だった。

チップ・ガナッシは早くもトラフィック・テスト

 トップ10ではCG勢の3人が最多。5台エントリーの彼らは最初のセッションから早くもトラフィック・テストを敢行した。ディクソン、エリクソン、パロウにスポット参戦の2013年インディー500ウィナー=トニー・カナーンを加えた4台はポジションを入れ替えながらの周回を重ねていた。
 DRRは若いアメリカン・コンビ両方をトップ10入りさせ、マンス・オヴ・メイの幸先良いスタートを切った。ふたり揃って最初のセッション2時間で50周を走り込んだところに彼らの意気込みが現れていた。
 エンジンで見るトップ10はシヴォレー6台vs.ホンダ4台。アンドレッティ(ホンダ)、ペンスキー(シヴォレー)のトップ10入りがそれぞれ1台ずつと控えめで、インディーで速いECR(シヴォレー)も初プラクティスでのトップ10入りはデイリーの1台だけだった。

 このセッションで最も多くの周回をこなしたのはルーキーのカイル・カークウッド(AJ・フォイト・エンタープライゼス)で54周。今年のインディーには7人のルーキーがエントリーしているが、最初のセッションでは昨年度インディー・ライツ・チャンピオンのカークウッドが最速だった。次がカークウッドのチームメイトのダルトン・ケレット(AJ・フォイト・エンタープライゼス)とカラムの52周。

カストロネヴェス30番手、佐藤琢磨32番手
パジェノー29番手とウイナーたちはおしなべてスロースタート


 昨年史上最多に並ぶインディ500での4勝目を挙げたエリオ・カストロネヴェス(メイヤー・シャンク・レーシング)は33周を走って30番手。
 2017年と2020年と2勝している佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は最少の4周を走っただけで32台走行中の32番手。
 2019年ウィナーのシモン・パジェノー(メイヤー・シャンク・レーシング)は15周してえチームメイトのカストロネヴェスのすぐ上の29番手。
 2018年ウィナーで現在2022年シーズンのポイント・リーダーとなっているウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は32周をこなして15位。
 今年すでに2勝(第2戦テキサス、第3戦ロング・ビーチで連勝)しているジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は35周を走って12番手。
 つい3日前のシリーズ第5戦GMRグラン・プリで優勝したばかりのコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)は22周を走って26番手だった。

 なお、上記はほぼすべてが誰かのドラフティングを使って記録されたラップ。誰からも空力的な助けを借りない”ノー・トウ・ラップ”最速はリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)の222.056mphだった。222mph台の乗ったのは彼だけ。
 次はリフレッシャーのみが走れる午後1〜3時のセッション。そして、午後3時からは6時まで3時間の長いプラクティスが行われる。
以上


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