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Photo:Chip Ganassi Racing |
オレゴン州のポートランド・インターナショナル・レースウェイで開催されたグランプリ・オヴ・ポートランドにおいて、カー・ナンバー10を纏うDHL・チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダを駆ったパロウは3位フィニッシュし、2025年シーズンがまだ2レースを残している状況で、ライヴァル勢が逆転不可能な差を築き上げるに十分なポイントを稼ぎました。
パロウは今シーズンすでに8勝を挙げており、あと2勝でインディーカー・シリーズにおける1シーズンでの歴代最多勝=10勝に並びます。それは、この55年間達成されていない記録です。パロウには、ザ・ミルウォーキー・マイルとナッシュヴィル・スーパースピードウェイで開催される残り2レースでそれを達成するチャンスが残されています。
ポートランドでのタイトル獲得を決めた時点でのパロウの年齢は、28歳と131日。インディーカー史上で最も若くして4度のタイトル獲得を実現しました。セバスチャン・ブルデイは28歳と235日、AJ・フォイトは29歳254日での達成で、パロウ以外では彼らふたりだけが20歳代で四度王座に就いたドライヴァーとなっています。
パロウは、6回のタイトル獲得歴を誇るチームメイトのスコット・ディクソン=カー・ナンバー9のPNCバンク/ホンダ、そして、ダリオ・フランキッティ(タイトル獲得四回。そのうちCGRでの獲得は3回)と同じ、4回以上の戴冠を果たしたドライヴァーになりました。これらの3人は、インディーカー史上で4回以上のタイトルを獲得したドライヴァーのうちの半数以上を占めます。
パロウは史上3人目の3年連続チャンピオンとなりました。これはフランキッティ(2009-2011)とテッド・ホーン(1946-48)に並ぶ記録です。彼らより多くの連続タイトル=4回を達成しているのはブルデイだけで、パロウはその記録に並ぶことに来年挑戦します。
次戦はウィスコンシン州のザ・ミルウォーキー・マイル。パロウは年間最多勝達成を目指します。スナップ・オン・ミルウォーキー・マイル250は、8月24日(日曜日)の現地時間(中部時間)午後2時スタートで、FOXがライヴで放映します。
チャンピオンシップ・データ
チップ・ガナッシ・レーシングの歴史におけるポジション:
チップ・ガナッシ・レーシングの17回のインディーカー・シリーズ・タイトルは、チーム・ペンスキーに並ぶ歴代最多です。これを1990年の創業からCGRは達成しました。CGRは、そのインディーカー・シリーズへの登場以来、最も多くのチャンピオンシップ獲得を成し遂げて来ているチームで、同期間にタイトル獲得数で2番目にランクされるチームを8回上回っています。
2008年のアメリカン・オープン・ホイール・レーシングの再編以来、CGRは12回のチャンピオンシップを獲得しました。
CGRは1990年以来(17回)、NFL、NBA、MLB、NHL、そして、NASCARカップ・シリーズを含むアメリカのメジャー・スポーツにおいて、最も多くのチャンピオンシップ制覇を成し遂げました。
クルーの功績:
カー・ナンバー10でストラテジストを務めるバリー・ワンザーにとっては、これが16回目のシリーズ・チャンピオンシップ獲得となりました。
カー・ナンバー10のクルー・チーフ=リッキー・デイヴィスにとっては、チーフとしての7回目のタイトルでであり、チームと共に17回目のチャンピオンシップ獲得を達成しました。
カー・ナンバー10のクルーたちの多くは、3年連続でチャンピオンシップ獲得に貢献しました。
3年連続チャンピオン:
パロウにとって3年連続でのNTTインディーカー・シリーズ・タイトル獲得は、彼のキャリアにおいては4回目のチャンピオンシップ制覇となりましたが、それはこの5年間で達成されました。このような記録を成し遂げた最近の例は、彼とダリオ・フランキッティの二人だけです。フランキッティの3連続、4回目のタイトル獲得(2009-2011)もカー・ナンバー10/チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダに乗っての達成でした。
インディーカー史上で最も偉大なシーズン?
アレックス・パロウの2021年からの平均シリーズ・ランキングが1.8位は、連続する5年間での成績としては、インディーカー史上で3位にランクされるものです。歴代1、2位は、フォイト(1960-64: 1.2位)とブルデイ(2003-2007: 1.6位)。ブルデイの記録はチャンプ・カー・ワールド・シリーズでのものです。
パロウは、インディーカー史上で最も実力が拮抗した時代にこの数字を記録しました。彼は信じられないほどの成功を成し遂げ続けて来ています。
“卓越の配達“を継続:
DHLはチップ・ガナッシ・・レーシングと共に二年連続でタイトル獲得を果たしました。世界的ロジスティック企業は2023年の12月にCGRに加わり、ここまで負け知らずで来ています。
この間、DHLはパロウの10回の優勝時に、彼のマシンのプライマリー、もしくはアソシエイト・スポンサーを務めていました。その中には今年のインディアナポリス500での勝利が含まれ、DHLはCGRの13回の優勝にスポンサーとして関与して来ました。
パーフェクト10への挑戦:
パロウとカー・ナンバー10のチームは、今シーズンの第15戦までで8勝を記録して来ており、シリーズ史上最多10勝に並ぶまであと二つに迫っています。10勝という記録を保持しているのはAJ・フォイト(1964)とアル・アンサー(1970)です。
コメント:
アレックス・パロウ:ドライヴァー /カー・ナンバー10 DHLホンダ
「素晴らしい。今日タイトルを手に入れることができ、本当に嬉しい。これは今シーズンに向けて掲げた二つの目標のうちの一つで、今年もまたタイトルを獲得し、3年連続での達成となったことが嬉しい。チップとマイクが素晴らしいチームを築き、毎週末のレースで勝利のチャンスを与えられ、すべてのチャンピオンシップを争うことができている。彼らの努力は本当に素晴らしいものです。
本当に素晴らしい一年でした。インディー500を含め、数多くの勝利を挙げたことで、魔法のような一年を超えたものとなりました。今日も勝利を望んでおり、コース上で持てる力を全てを出し尽くしましたが、目指す結果に繋げることは叶いませんでした。まだ2レースが残っていますので、勝利を目指します。それでも、カー・ナンバー10/DHLホンダ・チームで年間10勝を達成できることを願っています。正直、本当に幸せです。まだ信じられないのですが、私は4度のインディーカー・チャンピオンになりました。この一瞬、一瞬を楽しみたいと思います」
チップ・ガナッシ:チーム・オーナー
「この男ほど、自分の仕事に静かに、そして真面目に打ち込む男を見たことがない。年初めに、彼の才能のほんの一端しか見えていないと言ったが、今でも彼は今シーズンに向けてまだ余力があり、今後のシーズンに向けてもさらに余力があると考えている。
インディアナポリス500前に彼が語った言葉から、そのレースに臨む際の目標、そしてその場所を去る際の目標、そして、彼の情熱が感じ取れた。勝利を手にしたにも関わらず、彼はチャンピオンシップという大局を見失わなかった。これほど満足できることはない。
アレックスをはじめ、私たちのチームで働いてくれている全員に感謝したい。また、これまでの16回の優勝に何らかの形で関わってくれた全ての方々に感謝する。多くの人がここにはいないか、もう私たちと共にいないかもしれない。しかし、これらのタイトルには彼らの功績が刻まれている。しかし、今日は17回目の優勝を祝っている。これほど幸せなことはない」
マイク・ハル:マネージング・ディレクター
「フットボールでは、ただのクォーターバックではなく、非常に優れたクォーターバックが必要だ。それが私たちにとってのアレックスだ。レーシング・マシンを操縦する非常に優れたアスリートが私たちのチームにはいる。フットボール・チームにはオフェンス・ラインとディフェンス・ラインの人材が必要だ。それが私たちのチームには備わっている。今日見たように、現場の我々のピット・ボックス三つすべてにそれはある。それなくして勝利は実現しない。
アレックスは私たち全員を代表する存在だ。彼はチップ・ガナッシ・レーシングの過去、現在、そして未来を体現している。アレックスのようなドライバーが長期にわたって私たちと共にいてくれることを、本当に誇りに思っている。彼が自分の仕事に飽きることがないことを願っている」
以上
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