2011年7月10日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント54 R9 ホンダ インディ トロント:プラクティス3「このセッションではマシンが予想してなかった動きをして、パフォーマンスをどんどん奪った。予選では、結構大幅にメスを入れるかもしれない」

プラクティス3回目を終えてピットでエンジニア、オーナーのジミー・バッサーとマシンについて話し合う佐藤琢磨。今回トライしたセッティングは思い通りの効果を発揮せず。予選に向けては大きな方向転換が行なわれる可能性も出てきた。
Photo:Masahiko Amano(Amano e Associati)
第9戦ホンダ インディ トロント
2011 IZOD INDYCAR SERIES R9 Honda Indy Toronto

ストリート・オブ・トロント
カナダ オンタリオ州トロント

コースタイプ:ストリート
全長:1.75マイル(=約2.816km)×85周

Day2 7月9日
プラクティス3
気温:23〜24℃
路面温度:29〜34℃

 予選を前にしたプラクティス3回目は、朝9時からの1時間。気温が23〜24℃、路面温度29〜34℃とともに低いコンディションでの走行となったが、決勝セッティングを進めつつ、セッション後半に入ってから予選用セッティングを確認するというのが、ここでのセオリーだろう。

 トップタイムをマークしたのはロングビーチ・ウイナーのマイク・コンウェイ(アンドレッティ・オートスポーツ)。1分00秒0468を記録した直後にターン8のタイヤバリアに突っ込んだが、マシンにもドライバーにも大きなダメージはなかった。2番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、3番手はエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)だった。
 佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)はトライしたセッティングがことごとく外れ、30周を走りながら1分00秒台に入れたラップは1周だけだった。ゲインを果たすという意味からすると、トロントでのプラクティス3は今シーズンの琢磨にとって最も成果の得られなかったセッションだった。救いはトニー・カナーン(KVレーシングテクノロジー・ロータス)がセッション終了間際に1分00秒3029を出して4番手につけたこと。EJ・ビソも1分00秒5577のベストで10番手と、琢磨に比べれば状況は遥かに良かった。予選には彼らのセッティングから学んで大きな巻き返しを実現しなければならない。


Jack AMANO(以下——)思うように行かなかったセッションのようでしたね?

佐藤琢磨:うん、そうですね。ちょっと思い通りに行かなかった。

——どの辺が?

佐藤琢磨:クルマを結構変えて行ったんですけどね、それらがうまく行かなかったので……セッティングは元に戻します。

——このセッションは予選をかなり意識したプログラムを進めていたんですよね?

佐藤琢磨:基本的にはそうです。

——だとしたら、タイム的に見ると、かなり悪かったってことになりますよね?

佐藤琢磨:うーん、まぁそうですね。まぁ、周りが良くなってるんで、相対的に悪くなってるっていうところもあると思います。

——路面が昨日から大きく変わっていた、などがあったんですか?

佐藤琢磨:いや、そんなに変わってなかったでしょう。ただ、気温が低かった分ラップタイムは上がっていたんだと思います。それと、みんな予選用トリムでの走りになっていたはずですから。ただちょっと、自分たちはスピードが上がって行かなかったですね。

——セッティングに対する考えを構築し直すというところでしょうか?

佐藤琢磨:そうですね。少なくとも、もう一度データをよく見てみたいですよね。なんだろう? このセッションではマシンが予想してなかったような動きをしていて、それに対処しなきゃいけないところがあって、それがパフォーマンスをどんどん奪っちゃっていたんです。まず一度自分たちはセットダウンして、数字を見て、もう一度やり直します。

——こうした難しい状況下、レッドタイヤという要素も予選では絡んで来ます。さらに複雑な話になりますね?

佐藤琢磨:そうですね。ここでシックリ来るクルマになってれば、レッドタイヤに向けてちょっと補正してあげるだけで済むんだけど、今回の場合は結構大幅にメスを入れるかもしれない。

——昨日までのチームメイトふたりは、彼らのマシンに対しての満足度とか、どんな感じだったんでしょう?

佐藤琢磨:まぁ、そんなに大きくセッティングは違わないですね。まぁ、微妙に違うんですけどね。でも、それが結構大きく影響が出たりするんでね。今日の自分たちとしては、その辺りが良い方向に繋がって行くかなぁと思ってトライしたんだけど、そう行かなかったんで。

——では、予選で大きく挽回できることを期待しています。

佐藤琢磨:はい、そうできるよう頑張りたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿