2013年5月23日木曜日

2013 INDYCAR レポート 第97回インディー500 5月21日:エド・カーペンターのインディー・ポール その1 、「チームとして素晴らしいパフォーマンスだった」

Photo:INDYCAR(Chris Jones)クリックして拡大
エド・カーペンター、インディー500ポールポジション獲得の衝撃

 どうです、エド・カーペンターのポール・ポジションて??
あっぱれ! って感じ?
去年の最終戦、フォンタナの500マイルレースで勝ってるドライバー&チームで、今年のポールデイまでの7日間にソコソコの速さは見せていたエドだけど、「いいとこまで行くだろうけど……」ぐらいのポジションてのが正直な印象だった。まさかポールとは……ね。地元紙インディアナポリス・スターでさえ、エドをファスト9候補に入れてなかった。嫌味のひとつもいわれただろうなぁ、書いた記者。

予選終了後のエドは、「チームとして素晴らしいパフォーマンスだった」と、まずはクルーたちを褒めた。エドはチーム・オーナーでもあるからね。31歳の若さだけどね。義理の父親がトニー・ジョージだから。インディー・レーシング・リーグ創始者の。近頃はちょっと権力から遠ざけられちゃってるけど。
「プラクティスでは2日ほど、思いとおりにセッティングの進まない日があった。それでも僕らは粘り強く頑張り、決勝用、予選用の両方のセッティングを自分たちの好みに仕上げることができた」ともエドは語ってた。


  自信がある時の彼って、サラッとビシッと結構なことを言う。声のトーン、話し方は実にマイルドっていうかソフトなままに。オープニングデイには、「10回目の出場という節目の今年、勝ちたいね」と、やっぱりサラリと言っていた。
「今朝のプラクティスの後、自分たちのファスト9入りはおそらく可能と考えた。でも、ライバル勢がどれだけ速いのか、結局ホントのところって予選が始まってみないとわからないからね」とエド。
今年はプラクティスの最初からアンドレッティ・オートスポートがイケイケだったから。最速ラップ連発は彼らが決勝用セッティングをチーム内パック走行で重ねてたせいもあったけど、予選に向けても彼らは自信満々・余裕綽々で、ルーキーのカルロス・ムニョスまでもがポールポジション候補に挙っていた。その上、ファスト・フライデイになってチーム・ペンスキーもポール争いに参画。エドとすれば、ある意味アンドレッティ勢以上に厄介に感じたと思うよ。ポール・デイの朝、ウィル・パワーは229.808mph、チームメイトでルーキーのAJ・アルメンディンガーも229.086mphをマークした。トウがあったのは確かだけど、やっぱり数字を出した人と出してない人とだと、その精神的余裕に違いが出る。229mphを経験して予選に臨めたのは、彼らとEJ・ヴィソ(アンドレッティ・オートスポート 前日に229.537mphを記録)だけだった。


ポールデイの朝のウォームアップで9番手にジャンプアップ
午後3時半の予選アタックで、5番手のタイムをマーク
第1セグメントで5番手となり、ファスト9進出を決めた Photo:INDYCAR(Walter Kuhn)
エドの予選前日までのベストは226.768mphで、今月のスピード・ランキングだと17位と今ひとつだった。それがポールデイ朝のプラクティスで227.086mphまでスピードアップして9番手にポジションアップ。第2セグメント進出可ギリギリのとこには到達してたワケだ。それでも、227mph前半は決して速い部類に入るスピードじゃなかった。
で、始まった予選第1セグメント。エドにアタックの順番が回ってきたのは午後3時半で、1周目が228.435mphだったアタックは、3周目で227mphにダウン。ラスト・ラップは227.287mphしか出せなかった。それでもエドは最終的に5番手になれた。
トップはパワーで、229mph台の2ラップを含む228.844mphを出していた。エドとの差は1.557mph(!)。第1セグメント終了時点=ファスト9決定時点で、ポール候補最右翼は当然このパワー。対抗がライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。ムニョスは3番手の速さだけどルーキーなので、とりあえずは候補外。それよりも経験豊富、インディー・ポール4回の実績を持つエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)の存在感が大きく感じられていた。さらに、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)。彼は今年のプラクティスでずっと速かったし。
その2に続く

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