2013年5月23日木曜日

2013 INDYCAR レポート 第97回インディー500 5月21日:エド・カーペンターのインディー・ポール その3 「エリオのアタックでのスピードの落ち具合を見た時、自分たちにポール獲得のチャンスが かなり大きくあるとすでに感じていた。僕らのクルーが考え出したセッティングが正しかった。僕はそこを本当に自慢したい」 

エドのPPが確定した瞬間、スタンドのファンも雄たけびを上げる! Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

1回だけのアタックとなったファスト9
その状況に最もうまく生かしたのがエドだった


 雨によってひとり1回に限定されたアタッ ク。その状況に最もうまく対応したのがエドと彼のチームだったということだ。予選後の記者会見、オーナー兼ドライバーのエドは勝因を語った。「ファスト9 での勝負の決め手はダウンフォース量にあったと思う。今年のファスト9はプラクティスで走ることのない時間帯に行われた。予選第1段階が6時に終わった 時、自分たちはダウンフォースを軽くし過ぎていると考えて、ファスト9ではダウンフォースを増やしていこうと考えた。しかし、プラクティスでの夕方6時が どんなコンディションだったかのデータを見て、自分たちのマシンがどういう風で、どんなフィーリングになっていかを考えた。その後、自分たちのファスト9 でのアタックが6時45分ぐらいになると予測して、いつもより45分遅いなら路面温度も下がるだろうと(=ダウンフォースがそっちの要素から上がるだろう と)。それならセッティングは調整しない方がいい……という結論になった。僕らは6時前からほとんどセッティングを変えずにファスト9に臨んだ」。
  ライバルに関しては、「ペンスキーはアグレッシブで、ファスト9でのマシンでダウンフォースをさらに減らしてきていた。そして、それが間違いだったと思 う。僕らは自分たちの考えが正しいものになることを願っていた。誰かが無理をして一線を越えてしまうっていう状況を。僕らだって慎重になり過ぎるのは避け たかった。ただ、ライバル勢が”行き過ぎ”になることを望んでいた。アンドレッティ勢より速く走れたし、最高の予選になっていた。楽しい戦いだった」と振 り返った。

「ウィルの1周目を見たとき、彼のスピードも落ちていくだろうと感じた」とエド

Photo:INDYCAR
 自分が走った後のドキドキ感について は、「正直なところ、エリオとAJのアタックを見ていたので、ウィルの1周目を見た時、彼のスピードも落ちて行くだろうと思ったよ」と、エドはいつもの クールなところを見せた。「もちろん、ペンスキーはこれまで何度もインディーでのポールを獲得してきてチームだから、僕の予想したとおりになるとは限らな かった。ウィルは見くびることなどできないドライバーだ。それでも、エリオのアタックでのスピードの落ち具合を見た時、自分たちにポール獲得のチャンスが かなり大きくあるとすでに感じていたんだ。僕らのクルーが考え出したセッティングが正しかった。僕はそこを本当に自慢したい」。
 アンドレッ ティ・オートスポートは、インディー500優勝3回、ポール獲得1回、シリーズ・タイトル獲得4回のアンドレッティ(グリーン時代含む)。チーム・ペンス キーはさらに凄い。”500”での優勝15回、ポール・ポジション16回、シリーズ・タイトル12回(!) こんな強豪を相手に参戦2年目、1台体制の零 細チームは戦い、勝った。オーナー・ドライバーはキャリア2勝。獲得ポール・ポジション数を「1」から「2」に増やした。

つづく

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