2016年2月28日日曜日

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 2月27日 テスト・イン・ザ・ウェスト Day1:「ホンダの新しいエアロパッケージはポジティブです」

テスト初日、今シーズンのマシンに手ごたえを得る Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 「ターン3はミルウォーキー、ターン1はアイオワっぽいですね」 
Jack Amano(以下――)テスト1日目は順調でしたか?

佐藤琢磨:今日のテストでは色々学べました。新しいパッケージのマシンで、新しいコースでの走行でしたが、セッティングは煮詰めて行くのではなく、多くの方向性を探ることができました。

――フェニックスの1マイル・オーバルは今回が走るのは初めてですよね?

佐藤琢磨:そうです。

――他のショート・オーバルと比べて、どうですか?

佐藤琢磨:違いますね。フェニックスにはバンクがありますが、ターン3側はミルウォーキーっぽく、ターン1側はアイオワっぽいと言えます。

――ターン2の先には、5つめのコーナーがあるようなレイアウトですが?

佐藤琢磨:あそこはそんなに問題じゃないです。ターン1~2はグルーッとひとつのコーナーな感じです。

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 「久しぶりのオーバルですが、フィジカルは問題なし!」

――フィジカル面はどうでしたか? 多くのドライバーたちが、このコースは非常に厳しいと訴えていますが?

佐藤琢磨:セブリングで先にテストをして来たので、今回はオーバルですが、自分としては問題ありません。確かに久しぶりのオーバルですし、このコースではすでに5Gを記録してるぐらいなので、結構スピードは速いですよ。ものすごくグリップが高いので。

――エンジニアの体制も今年は変わっていますね?

佐藤琢磨:はい。顔触れは一緒とも言えるんですけど、ポジションが違っています。今年から僕のエンジニアになるラウール(・プラドス)とは、もうセブリングで一度一緒にテストをやってますけど、去年まで僕のエンジニアをやってくれていたドン(・ハリデー)はテクニカル・ディレクターとして2台を見ることになりました。今回はドンも来ていて、その体制でやるのは初めてだったので、1日フルにやれたのはよかったですね。

――セッション1は走り出しが遅くなりましたが、理由は?

佐藤琢磨:テレメトリー関係でした。アレで1時間以上を棒に振ったのは残念だったんですが、それ以外はおおむね良好な1日だったと思います。

「エンジンは開発できる部分が増えたようでとてもパワフルになっています」

――クルマの仕上がり具合はどうでしょうか?

佐藤琢磨:まだまだ、ですね。今日のセッションの最後に走った2回では、バランスを良くしようとやって来ていたことが、行き過ぎて裏目に出た状態になっていました。しかし、それはひとつの部分で限界点は見えたということです。もう一度少し戻ったセッティングにして調べて行けば、何が悪かったのが探せそうなのは良いことですよね。ただ、今日はトラフィックに入っては全然走れていません。明日、クルマをもうちょっと良くしてから、その辺りをトライしたいと考えています。

――クルマが悪くなったというのは、夕方になって、どんな状態になっていたんですか?
佐藤琢磨:ちょっとリヤが暴れ出していました。

――フェニックスのコースは、オーバーテイクが難しそうですか?

佐藤琢磨:はい。結構難しそう。いや、かなり難しいと思う。

――初めて走るコースだし、比較は難しい面もあるでしょうが、新しいホンダのエアロ・キットに対する印象はどうですか?

佐藤琢磨:ポジティブですよ。安定感があります。ただ、フェニックスを走るのが初めてなので、安定感じは、このコースの持っている元々の特性から来るものなのか……という判断が難しいですね。少なくとも、セブリングのロードコースを走って得た印象では、クルマはかなり安定したし、外乱に強くなっています。そして、エンジンがかなり頑張っています。レギュレーションが変わって、色々と開発ができる部分が増えたようで、パフォーマンスが上がっています。みんな、もう開幕戦のレース用エンジンを積んでいるはずですが、すごくパワフルになりました。

――トップ・エンドのパワーが向上した感じですか?

佐藤琢磨:真ん中から全部。上までトルクも上がって来ています。

「明日は今日見つかった良いところをまとめて、
足回りとエアロの両方をやって夕方からはトラフィックメインで行きます」


――明日のプログラムはどんなものにしようという計画ですか?

佐藤琢磨:もちろん今日の続きですが、今日の最後の2回の走行であまり良くなかった部分を、ちゃんと原因究明しないといけません。その前までにトライしたセッティングでは、それぞれに良いところが見つかっているので、それらをうまくまとめて、明日もう一度、足回りとエアロの両方をやって、夕方からの走行はトラフィック・メインで行きたいですね。

――走行ラインはまだ1本しかない状況ですか?

佐藤琢磨:今日、遅いマシンに一度ラインを譲ってもらった時があって、外側からパスしに行ったんですが、ものすごくグリップが低かった。2台がレーシング・スピードを保ったまま並んで行くっていうのは絶対にできないでしょう。どっちかがブレーキ踏むなりアクセルを戻すなりをしないとならないでしょうね。そうやってスピードが落ちてからならサイド・バイ・サイドでも走れるでしょうけど。今はまだ1レーン。セカンド・レーンはないですよ、今のところ。

――明日は2レーンまで行かなくても、1.5レーンぐらいまでは広がりそうですか?

佐藤琢磨:外側を走ってくれる人がいないと、ラインは広がって行かないですよ。

――今日、タイヤは何セット使ったんでしょう?

佐藤琢磨:2セットです。

――じゃ、明日には4セットが残されているわけですね。頑張ってください。
以上

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