2016年8月21日日曜日

2016 INDYCARレポート 第14戦 ABCサプライ500 Day1 予選:ミカイル・アレシンが初のポール・ポジション!佐藤琢磨は予選3位

アレシン、ロシア人ドライバーとして初のポール・ポジションを獲得! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
アレシン、ドラフティングなしでも堂々の速さ!
 プラクティス最速だったミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だったが、そのラップはドラフティング利用で、ドラフティングなしでのスピードでトップ10に入っていなかった。しかし、予選でもアレシンは速かった。12番目にコース・インした彼は、ウォーム・アップ・ラップで217.363mphをマーク。計測1ラップ目が結果的に今日の最速ラップとなる220.642mph。2ラップ目が220.249mphで、2ラップ両方を220mph台に乗せるという点でも今日初めてのドライバーとなった。


 アレシンの直後に走ったのは、今年のインディー500でポール・ポジションを獲得しているチームメイトのジェイムズ・ヒンチクリフだったが、アレシンを上回ることはできなかった。2ラップとも219mph台だった彼は最終的に予選6位となった。

佐藤琢磨、アレシンに次いで2ラップを220mphで揃え暫定2位に
 16番目にアタックした佐藤琢磨(AJ・フォイト・レーシング)は、ウォーム・アップ・ラップで218.842mphをマークした。この時点までの最速ウォーム・アップだった。そして、彼はアレシンに続いて2ラップで220mphを記録するドライバーとなった。1ラップ目が220.018mph。2ラップ目は220.118mphへと僅かだがアップさせ、2番手につけた。
 琢磨が走り終えた後、上位に食い込んで来そうなドライバーは、昨年のポール・シッターで現在ポイント・ランキング3番手のエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)と、ジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)がいた。カストロネヴェスは琢磨より速い218.983mphのウォーム・アップ・ラップだったが、計測2ラップは219mph台。

最後から2人目、ニューガーデンが琢磨の平均ラップを更新
 そして、最後から2人目のドライバーとしてニューガーデンがコースへと出て行った。彼のウォーム・アップ・ラップはカストロネヴェスを上回る219.091mph。最速ウォーム・アップ・ラップの後に、彼は220.309mph、220.082mphを記録し、琢磨をフロント・ロウから押し出して予選2位となった。そして、アレシンのインディ-カーでの初ポール・ポジション獲得が決まった。もちろん、ロシア人ドライバーとしても初めてのPPだ。

「ポール・ポジション獲得はチームのためにハッピーだ」と喜ぶアレシン
 「今の気持ちを言葉にするのは難しいが、チームのためにポール獲得をハッピーだと感じる。今年は苦戦が続いていたが、シーズン後半になって戦闘力が高まって来た。最近の僕らはとてもコンペティティブだ。ホンダ最強チームになっていると思う。明日はPPからスタートできる。自信を持ってレースに臨むことができる。もちろん、予選とレースは別モノだが。500マイルという、とても長いレースでもある。しかし、長いレースは、長く楽しめるものと考えることもできる」とアレシンは語った。

 予選2位となったニューガーデンは、「ポール・ポジションは小さな勝利。頑張ってマシンを用意してくれたクルーやエンジニアにとって、小さな勝利は大きな意味がある。彼らのためにも予選結果は2位よりもポール・ポジションの方が良い。しかし、500マイルの長距離レースであることと、ポコノというオーバーテイクが可能なコースであることを考えれば、フロント・ロウからスタートできることは喜んでいいと思う」とコメントした。

佐藤琢磨「エンジニアが素晴らしい仕事をしてくれた」
 今季ベスト・グリッドを手に入れた琢磨は、「朝のプラクティスでは予選シミュレーションをやり切ることができなかったけれど、エンジニアが素晴らしい仕事をしてくれました。2列目イン側からなら、タービュランスを浴びずにスタートを切ることができるので、明日はずっと上位で戦い続けて、最後に勝負をしたいですね」と喜んでいた。

ホンダ勢、明らかに優位を示す予見結果に
 ニューガーデン(2位)とカストロネヴェス(4位)の踏ん張りで、ホンダの上位グリッド独占は阻まれた。しかし、ポコノでのホンダ勢が強いことは間違いない。ポール・ポジション(アレシン)、予選3位(琢磨)、予選5位(カルロス・ムニョス=アンドレッティ・オートスポート)、予選6位(ジェイムズ・ヒンチクリフ=シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、予選7位(アレクサンダー・ロッシ=アンドレッティ・オートスポート)と、トップ5の3人、トップ7の5人がホンダ勢だったのだ。

 ポール候補の1人だった昨年度ウィナーのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は、朝のプラクティスでマシンを壊し、スペア・カーでの出場を目指したがマシンの修理が間に合わなかった。彼は最後尾22番手グリッドから明日のレースに出場する予定だ。

ペンスキー、チップ・ガナッシの2強はイマイチの予選に

 ポコノでの予選では、チーム・ペンスキーの最上位がカストロネヴェスによる4位で、チップ・ガナッシ・レーシング・チームズの最上位はトニー・カナーンによる9位だった。ポイント2位のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は予選8位。ポイント・リーダーのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は予選予選14位。2014年にポール・トゥ・ウィンを飾っているファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)は予選15位だった。そして、2013年ウィナーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は、予選19位だった。
以上

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