2016年8月21日日曜日

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第14戦 ABCサプライ500 Day1 予選/プラクティス・ファイナル:「エンジニアリングチームがいい仕事をしてくれて予選はすごく楽しかったです。ファイナル・プラクティスはいつもの感じに戻ってしまいましたが、ここから決勝に向けてはマシンをキッチリと合わて行きますよ」

「プラクティス・ファイナルはマシンのフィーリングがイマイチでした」

Jack Amano(以下――):プラクティス・ファイナルは、どうでしたか?

佐藤琢磨:なんだか、いつもの感じに戻っちゃったカンジだったかな。

――オーバーテイク・シーンはあまり見られなかった……?

佐藤琢磨:ベストは尽くしたんですけど。

――マシンのフィーリングは?

佐藤琢磨:イマイチでした。いやぁ、難しいですね、本当に。
――ダウンフォースを着け過ぎた?

佐藤琢磨:いやいや、実はそんなに着けてないんですよ。むしろ、27号車(マルコ・アンドレッティ=すぐ後ろのピット・ボックス使用)より全然軽かった、ダウンフォース的には。だけど、ストレートで伸びない。なぜか伸びない。コーナーでは、ダウンフォースが足りない分、ヤッパリ速いスピードを維持できなくて。結局、速いスピードを維持できないから、速度が落ちて、ダウンフォースが軽くなって、クルマが浮上がって、更に前のクルマのタービュランスで更に浮上がって……で、ダウンフォースがなくなって更に遅くなる……という、なんかすごい悪いスパイラルに入っちゃってましたね。

「ちゃんとしたトラフィックの中で走れていないしわ寄せが来ていますね」

――では、明日はまたセットアップに変更が必要ですね?

佐藤琢磨:前にクルマがいない方がいい。

――じゃ、スタートで2台をパスして……?

佐藤琢磨:けど、先頭に出たら先頭に出たで、分厚い空気の壁があるのでアッという間に抜き返されるだろうなぁ。ちょっと……また新たに問題が出て来た感じですね。結局、事前のテストでも今日の朝のプラクティスでもちゃんとしたトラフィックで走れていないっていうことのしわ寄せが来ちゃってますよね。単独のクルマは良い感じのものを作り上げることができたけど、トラフィックの中でのマシンの動きがイマイチ良くないです。とは言いつつも、去年のレース・スタートは軽いウィングで出てって駄目で、ウィングをレース中に着けて行って、非常に力強く走れたので、スゥイート・スポットがある部分はわかっていますから、そこにうまく合わせ込むしかないかな、と思います。

「予選は、うまくいけば220mphに届くことは分かっていましたが
そのとおりに再現できたのは素晴らしかったです」


――予選に話を戻したいんですが、朝は予選のシミュレーションも含め、ちょっとモヤモヤした状況だったと思うんですが、予選に向けてはマシンを良くできる確信があったんですか?

佐藤琢磨:まぁそうですね。ベース・ラインはソコソコ良かったので、予選のシミュレーションがイエローが出ちゃって、うまくできなくかった。何ステップかに分けてやってたんですけど、それらが全部確認できないままアウト・ラップだけで帰って来ちゃったりしてたので、スピードを出せるとは思ってましたけど、予選では全てを合わせ込まないとうまく行かないなって考えてましたね。でも、うまくできれば220mphに届くっていうのは、朝の走行の時点でわかっていたので、そのとおりに再現できたのは素晴らしかったですね。

「予選シミュレーションができなかったのでウォーム・アップで確認しました」

――先に走ったジャック・ホウクスワースの方からは、どんな情報があったんでしょう?

佐藤琢磨:はい。彼からは情報をもらってました。元々狙っていたウィング・セッティングは2人とも同じで行ったんですけど、スコット・ディクソンで始まった今日の予選、序盤のアタッカーたちは全然スピードが上がってなかったから、かなり路面コンディションは良くないのかな? って感じだったんです。まぁ、気温も路面温度も上がっていましたから。それで、ジャックの方はウィングを着けて行ったんです。そうしたら、かなり安定した走行を見せていたので、自分たち元々のウィングの状態に戻しました。

――ウォーム・アップ・ラップが218mph台ですごく速かったのは、今回もそこからマシンのフィーリングをチェックしていたんですか?

佐藤琢磨:そうです。結局、予選のシミュレーションができなかったので、ウォーム・アップ・ラップで確認するしかなかった。

「クルマが速かったので安定して攻め込むことができました」

――で、そのフィーリングにはかなりの手応えがあった。

佐藤琢磨:はい。

――そして、220mph台が出ました。乗っていた感触は?

佐藤琢磨:やっぱり、すごく楽しかったですよ。むしろ、まだダウンフォースは削れたぐらいでした。そんぐらいクルマが安定していた。凄くディティールを詰めてったんですけど、エンジニアのラウール(・プラドス)とエンジアリング・グループが非常に素晴らしい仕事をしてくれて、クルマが速かったので、僕自身も安定して攻め込めたし、ツールも積極的に使って好タイムを出せました。

――2ラップ目の方が速かったし、かなり満足度の高い予選にできましたね?

佐藤琢磨:はい、そうですね。コレまでにも4位とかがあったと思うんですけど、いいところに来れたなっていうのはあります。……それだけに今の走りが……。まぁでも、いつものことだから。ここからちゃんと決勝に向けてはマシンをキッチリと合わて行きますよ。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿