2017年6月4日日曜日

2017 INDYCARレポート R7 シボレー・デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月3日 Race1 決勝:グレアム・レイホールがデトロイトのレース1で完勝!

2位以下を寄せ付けない走りでレイホールがレース1を制したPhoto:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
堂々たるポール・トゥ・ウィン!

 ストリート・コースでのポール・ポジションが2009年4月のセント・ピーターズバーグ以来(!)だったグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だが、今日のデトロイトでの彼はライバルをまったく寄せ付けない圧倒的な強さを見せつけて優勝した。堂々たるポール・トゥ・ウィン。ここまで完全な勝利は近頃では珍しい。

「レースを完全に支配することができた」と喜ぶレイホール
「明日も同じレースになるといい」

 快晴で気温はまずまず高め、完全ドライ・コンディションでの70周のレースは、新品のレッド・タイヤでスタートし、その後はブラック、ブラックと繋いでゴールを迎えるのがベストの作戦だった。

Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
 「今日のレースはすべてが計画通りだった。レースを完全に支配できた。今シーズン、スピードを見せることができたコースはすでに幾つかあったが、運に見放されてきていた。今日の我々にはスピードがあったし、不運なタイミングでイエローが出ることもなかった。明日も今日と同じレースになればいい」と話した。

負傷を押して出場のディクソン、2位入賞でランキング首位に
 

レース後、「すぐに足をアイシングしなくてはならない」と言っていたディクソンだったが走りは非の打ちどころなし 
 2位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。インディ500での大事故で足に負傷。左足をレース後には引き摺っていた。この2位で彼はポイント・リーダーに躍り出た。

 グループ2での予選でトップ=フロント・ロウ外側グリッドからのスタートだったエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)は、スタートから2番手を守っていたが、13周目という早いタイミングでピットに滑り込んだ。レッドでの周回は少ないほど有利=ブラックでの周回を多くすることがアドバンテージと考えたのか、フルコース・コーションが出て大きな不利に陥るのを嫌ったのか、いずれにせよ、この早めのストップが大きな失敗だった。カストロネヴェスは3回目の、つまりは上位陣より1回多いピット・ストップをレース終盤に行わねばならず、7位という結果に終わった。

1周目に単独スピンのヒンチクリフが3位!?
敵地、デトロイトでホンダが1-2-3!

 

ヒンチクリフ、ちゃっかり?3入賞でホンダ1-2-3が完成 Photo:INDYCAR (Chris Jones)クリックして拡大
 3位はジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。これがスタート直後のターン2で単独スピンをしたドライバーのリザルトとは! 自分が出したフルコース・コーション中の2周目にピットして、傷めたレッド・タイヤをブラックに交換(グリーン下で2周以上というルールは、もう随分と前から守らなくてもよいことになっているのだな)。そこからのペースは素晴らしく、ロング・ビーチでの優勝に続く今季2回目のトップ3フィニッシュを果たした。
 デトロイト=シボレーの地元でホンダが1-2-3! ホンダ・グラン・プリ・オヴ・アラバマでジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が勝ったことへのリベンジ成功。明日はどうなることか。

早めピットをチョイスした中での最上位はニューガーデンの4位
4位がそのニューガーデン。早めのピット(10周)した面々では最上位のフィニッシュだった。2回目のピットをイエロー中の28周目に行ったのが正解だった。1分14秒2062という強烈なファステスト・ラップも彼は記録した。




Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 5位は予選4位だったアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)で、6位はミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。ホンダ勢5人がトップ6でゴールしたということだ。

佐藤琢磨「最初のピットが早かった」
 7位がエリオで、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は8位。3番手スタートでトップ3を序盤は保っていたが、カストロネヴェス同様にレッド・タイヤでの周回数を少なくしようという作戦に出たのが失敗だった。
 

速さ自体は十分にあった佐藤琢磨。作戦のチョイスが明暗を分けた Photo*INDYCAR (Chris Owens)クリックして拡大
 「最初のピットが早かった。レッドでのペースがよくなかったのは確かですが、後ろが迫ってきていたわけでもないし、もっとピット・タイミングは遅らせるべきでした。ヒンチクリフがブラックで速かったのにも影響を受けたのか。途中で燃費セーブの作戦もトライしましたが、あのタイミングで1回目のピットをしていては、3ストップじゃなきゃ無理。ちょっとちぐはぐになっていました」と琢磨は話した。
以上

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