2019年6月3日月曜日

2019 INDYCARレポート 第8戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース2 予選:レース2の予選はジョセフ・ニューガーデンがPP

レース1予選と逆順でグループごとにアタック
ロッシが第1グループのトップタイム!

 レース1が短縮されて行われた土曜日、デトロイトは夜にまた強い雨が降った。レース2の予選、決勝が行われる日曜日、朝9時の気温は14℃しかなく、空には厚い雲が広がっていた。それが予選開始の10時間45分、空は一転、快晴になっていた。しかし、気温は17℃とさほど上がっていなかった。

 今日のグループ1は、昨日グループ2。グループのメンバーは変わらず、走る順番が昨日と今日で逆になっているということ。
 グループ1最速はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)だった。ラップ・タイムは1分15秒1825。2番手は驚速ルーキーのコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)で、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が3番手。そして、4番手はもう一人の俊足ルーキー=パト・オーワード(カーリン)だった。


インディー500ウィナー、パジェノーいまいちピリッとせず
佐藤琢磨はドライコンディションの戦闘力不足でグループ8位

 インディ500ウィナーのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、ここデトロイトがインディーカーでのキャリア初勝利(2013年)だったが、今回はウィナーのPRツアーの疲れが溜まっているのかピリッとしない。昨日も今日も予選はグループ内の7位だ。
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はグループ8位。昨日彼自身が話していた不安は的中。ドライコンディションでマシンの戦闘力が高くなく、グリッドは16番手と昨日より3列も後方になった。決勝に向けては更なるセッティング変更が必要だが、チームメイトのグレアム・レイホールはギヤボックスにトラブル発生で、琢磨と同じグループの最下位。レース2に向けたデータ収集を行なうことはできなかった。

大きな壁に直面した レイホールのストリート用セッティング

 「今日の予選でもグレアムと僕とでセッティングの基本的コンセプトは一緒でした。8番手だったし、レースに向けて僕らはセッティングを大きく変えることになるでしょうね。グレアムはあんまり変えないかもしれないけれど。本当に厳しい状況。今年の開幕戦から採用して来ているセッティング・コンセプトなので、セント・ピーターズバーグやロング・ビーチで使った何か……というのが今回はない。去年まで戻れば……5位だったし、何かあるかもしれない。でも、きっとリヤ周りは速いライバル・チームが採用しているアイディアを真似たもので行くことになると思います」と琢磨は話していた。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのストリート用セッティングは大きな壁にぶつかり、方針転換の必要性が出て来ている。この後に続く2レースは常設ロードコースと高速オーヴァルでレーストレースのインターバルもあるので、立て直しが行われることになるだろう。今日、新しいセッティングをトライすることで戦闘力アップのヒントが掴めるといいのだが……。

謙虚なポール・シッター、ニューガーデン

 予選後にニューガーデンは、「いいラップだった。アタック1ラップ目でポールを獲得できた。通常だと2ラップ目の方が速いけれど、タイヤが昨日より早く暖まると考えていた。路面のグリップも上がっていた。それはレッドを装着して走り出してすぐにわかった。アタックを続けたが、2ラップ目にはタイヤのグリップ力が下がっていた。1ラップ目をベストとするべく頑張った。それが成功したのは幸運が味方してでもあったと思う」と話した。昨日の勝利が幸運過ぎて申し訳無くでも感じているのか彼は謙遜したコメントを発していたが、今日のPPは運ではなく、実力で獲得した見事なものだった。

昨日のランナー・アップ、ロッシはあくまで強気

 予選2位となったロッシは、「ここでのPPはグループ2で走った人と決まっている。こういう結果になるのはわかっていた。それでも僕らはフロント・ロウからスタートできるんだから、それはレースに向けて好材料だ。昨日の僕らはウェットでアドヴァンテージを持っていた。そして、イエローの出たタイミングが不運だった。今日も僕らのマシンは速い。早い段階で目指すポジションに到達し、そこからゴールを目指したい」とコメントした。”序盤にニューガーデンをパスして勝つ”という強気の発言だ。「今日はレッドとブラック、二種類あるタイヤがどうパフォームするかを見極めながらの戦いになる。タイヤの磨耗が勝敗に大きく関わって来る。しかし、それがどうなるかは、午後になってレースが始まってからでないとわからない」。
 今日の予選中の気温は17〜18℃。路面は27~29℃だった。予選中は青空が広がっていたが、午後にはまた雲が広がるという予報。涼しいコンディション、あまり上昇しない路面温度で、70周のレースは戦われることになるだろう。その条件下でマシンの性能、タイヤの性能を最も大きく引き出して戦うのは誰になるのか?

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