2019年6月4日火曜日

2019 INDYCARレポート 第8戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース2 決勝:スコット・ディクソンが今年もデトロイトでシーズン初勝利

前日のレース1で、らしからぬドライビングミスを犯したディクソン、一夜明け完璧な走りで勝利! クルーと噴水に飛び込み今季初優勝の喜びを分かち合う Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
8戦終了で6人目のウィナーが誕生

 デトロイトのダブルへダーは2019年シーズンの第7、第8戦。今年もインディーカー・シリーズは全17戦だ。
 インディカーGPとインディー500をシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)で連勝して今年最初の複数勝利ドライヴァーとなり、開幕戦セント・ピーターズバーグ・ウィナーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がデトロイトでのレース1で勝ち、シーズン2勝は二人になった。そして今日、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が今年の初勝利をマーク。8戦で6人目のウィナーが誕生し、チャンピオン争いはますます混沌とすることになった。


オープニングラップにカナーン、パジェノー、オーワードがクラッシュしてフルコースコーションに。上位陣は持ちの悪いレッド・タイヤをこのタイミングで一斉に交換。ステイアウトしたディクソンを追いかける展開に Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ポール・ポジション・スタートのニューガーデン
ヒンチクリフをパスしようとしてクラッシュ!


 予選でポール・ポジションを獲得したのはジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。昨日2勝目を挙げたばかりの2017年シリーズ・チャンピオンは、レース2でも勝って一気に勢いに乗りたいところだった。しかし、ジェイムズ・ヒンチクリフ(アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)をパスしようとトライした時にドライヴィング・ミスを冒し、タイヤ・バリアにヒットした。
 このアクシデントにはニューガーデンの真後ろに迫っていたアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)も絡んだ。彼もまたオーバー・スピードでターン3へ。ハーフ・スピンしてヒンチクリフに追突し、さらにスピンし続けてギヤボックス/リヤ・ウイング側からヒンチクリフのマシン後部にヒット。それでも彼は大きなダメージを負うことなくレースに戻った。

1周目に多重クラッシュでフルコース・コーション
スコット・ディクソン、ステイアウトでトップに浮上
そのまま盤石の走りで通算45勝!

 
グリップの低下したレッド・タイヤでの巧みなマシンコントロールや、燃費走行など、ディクソンのドライビングの持ち味がフルに発揮されるレース展開に Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

 レッド・タイヤのパフォーマンスを疑っていた多くのチームは、1周目に多重クラッシュが起きたのを利用し、ピットがオープンになると同時にピットになだれ込んだ。そして、ここでピットしなかったのが予選6位だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が難なくトップに躍り出た。彼はそのままレースのイニシアティヴを握り続け、終盤に2番手に浮上して来たルーキーのマーカス・エリクソン(アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)に接近を許さず、キャリア45勝目のゴールへと飛び込んだ。





2位のエリクソンは2周目にぴttピンする戦略をチョイス。パワーはディクソンと同様にステイアウト組だった Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 「燃費とスピードを両立させるのは大変だったが、それを実現できたから優勝を飾れたと思う。チームの作戦が的確だったから勝てたレースでもあった。昨日はアクシデント。頭痛はあるし、手首も痛かった。そんな状態でも全力で走った。これで今シーズン初勝利。シーズン後半戦も全力で戦い続けるのみだ。ここからは安定感が極めて重要。ポイントを重ねることに集中して行く」とディクソンは話した。
 3位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)。シヴォレー・ドライヴァーでトップ10入りできたのは彼一人だけだった。

佐藤琢磨、3位まで浮上も接触の影響などで13位でフィニッシュ
「悔しい結果です。マシンにスピードが足りなかった」

 
レース1同様に後方スタートから力強い走りで順位を上げていった佐藤琢磨だったが…… Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、予選16位から3番手にまで浮上したが、終盤に大きく順位を落とした。ピットストップに時間がかかって後続の接近を許し、ライアン・ハンター-レイとアレクサンダー・ロッシ(ともにアンドレッティ・オートスポート)にパスを許し、ルーキーのフェリックス・ローゼンクビスト(チップ・ガナッシ・レーシング)とバトルして、彼と接触。タイヤを傷めたためにピットに向かい、上位でのゴールをあきらめるしかなくなった。しかし、最後のリスタートからあ2台をパスし、13位でゴールした。
 「悔しい結果ですね。マシンにスピードが足りなかった。展開を味方につけて上位に進出し、3番手を走りましたが、最終的にマシンのパフォーマンスと変わらない順位でレースを終えることになりました」と琢磨は話した
以上

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