2020年9月13日日曜日

2020 INDYCARレポート 第10戦 ホンダ・インディー200 アット・ミッド・オハイオ Race1 決勝:ウィル・パワーの完全勝利

ついに勝った! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
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パワー、キャリア通算60回目のPPから通算38勝目 

シーズン初、ミッド・オハイオ初の勝利

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が見事なる勝利を飾った。ポールポジションからスタートダッシュして2番手以下に差をつけると、その差を10秒近くにまで広げて余裕の走行。イエローなしの75周となったこともあって、まったく危なげなくゴールまで走り切った。今季初勝利とは思えない圧倒的パフォーマンスだった。
 

ポール・ポジションのパワーは、オープニングラップから後続を引き離していく Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

 「スタートからゴールまでプッシュし続けるレースなんて、10年ぶりぐらいじゃないだろうか? 燃費をセーヴしたり、作戦を何かトライしたり、いろいろやってきたけれど、“今日は思い切り行こう!”ってチームの中で言っていたんだ。イエローに捕まりたくもないし、とにかく自分たちのベストのペースで走り切り、結果がどうなるか……とレースに臨んだ。それが勝利に繋がった」と、速さを見せつけての勝利にパワーは気分をよくしていた。

パワーのクルーも10戦目にしてのシーズン初勝利に安堵! Photo:INDYCAR (Chris Jones)クリックして拡大

 もうシーズンが残り5戦となっていたため、勝利なしで終わる心配もされていたパワーだったが、1勝を挙げてほっとしていたようだ。「ミッド・オハイオを未勝利リストから外すこともできた。それも非常に嬉しい。これまでに5回表彰台に上って、勝てていなかったからね」とも彼は語った。通算60回目のPPからの通算38勝目。今日の調子だと、明日も連勝で2勝目……という可能性も見えて来た。

ディクソンの前でフィニッシュすることに成功したニューガーデンだったが、パワーを脅かすことはできず Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

ニューガーデン2位、3位にはロッシ

 2位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。先輩チームメイトに一切歯が立たず、2位キープを確実にする戦いを行なうしかなかった。「今日、ウィルが何をやっていたのか、自分たちとどう違っていたのかをチェックして、明日また頑張る。2位でスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とのポイント差を縮めることはできた。しかし、もし勝てていたら、もっと大きく縮められていただけに残念だ」とニューガーデンは話していた。

ロッシが3位表彰台を確保し、ホンダ最上位に。ハンター‐レイは5位、ハータ9位 Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 3位はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)。今年2回目の表彰台だ。アンドレッティ・オートスポートとしては、まだ未勝利な上、ロッシによる2回だけしか今季はまだ表彰台がない。

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 ロッシに敗れ、あと一歩のところで表彰台を逃したのがグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。コロンバス近郊出身のグレアムはミッド・オハイオでは人気が高く、彼の猛チャージには大きな声援が送られていた。

ディクソン、予選17位からトップ10フィニッシュ

レッドタイヤを装着して臨んだファーストスティントで目覚ましいポジション・アップを果たしたディクソン Photo:INDYCAR (Chris Owes)クリックして拡大

 ポイントリーダーで、ミッドオハイオ6勝のディクソンが、今日のレースでは10位フィニッシュだった。17番手スタートからの序盤に8つもポジションアップした時には、トップ5フィニッシュもあり得そうに見えたが、中盤戦からのペースは上がらず。それでも、トップ10入りは決して悪くないパフォーマンス。ディクソンだからこそ、この結果は意外と受け取られた。ポイント2番手のニューガーデンが今日は2位フィニッシュ。ディクソンとの差は一気に20点も縮まった。

佐藤琢磨、マシン・セッティングが仕上がらず17位

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 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は予選18位。ディクソンと一緒にポジション・アップをして行くことが期待されたが、17位へとひとつ順位を上げてのフィニッシュとなった。「多くのハードワークを注いだが、結果にそれが反映できなかった」と琢磨は話していた。マシン・セッティングを自分の思い通りに仕上げ切ることができなかった結果だ。
 明日のシリーズ第12戦、まずは午前中の予選に注目だ。どこかのチーム、あるいはドライヴァーに大きな飛躍を達成するところが出てくるのか?

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