2022年6月5日日曜日

2022 INDYCARレポート R7 シヴォレー・デトロイト・グランプリDay2 予選:デトロイトPPはジョセフ・ニューガーデンで、佐藤琢磨が2位

ニューガーデン、ぎりぎりの戦いで逆転ポールポジション獲得! Photo:Penske Entertinment (Joe Skibinski)クリックして拡大

 ニューガーデン、キャリア16回目、今季初のポール・ポジション

 2022年NTTインディーカー・シリーズ第7戦シヴォレー・デトロイト・グラン・プリの予選が土曜日の午後12時半過ぎからベル・アイル島特設ストリート・サーキットで行われた。出場26台を2グループに分けて行うQ1、それぞれのグループで上位6位に入った12人で戦うQ2、そして、ファイアストン・ファスト6と呼ばれる最速6人によるQ3という三段階で構成される予選を戦い抜いてポール・ポジションはジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が獲得した。惜しくも予選2位となったのは佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)だった。決勝レースは明日の午後3時半にスタートが切られる。

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佐藤琢磨、今シーズン初のファスト6でトップタイム
しかし、最終ラップにニューガーデンが逆転PP


 予選日のデトロイトの天候は快晴だが気温は低めというものになった。午後になっても気温は18~20℃にしか上がらなかった。太陽が時折り雲に隠れる状況から、路面温度は予選中に32℃と37℃の間を行き来していた。
 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)はQ1のグループ1を1分15秒3911というラップ・タイムでギリギリ6番手でクリアすると、Q2では1分14秒9363までタイムを向上させて5番手となり、今年初のファスト6入りを果たした。そして、Q3セッションでは1回のアタックに全力を注ぎ、1分15秒3490のラップ・タイムをマーク。これでトップに立ったのだが、最終ラップでのアタックを成功させたニューガーデンが1分15秒2153で逆転! ポール・ポジションをさらって行った。琢磨は2位。それでも今季のベスト・グリッドだ。


「チームメイトとプッシュし合い、いいタイムが出せた」と語る琢磨
「PPは逃したがフロントロウ・スタートは大きなアドバンテージ」


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  予選後の琢磨は、「金曜のプラクティスからいい感じできていました。久しぶりにQ1、Q2と戦ってQ3に進み、フロント・ロウ獲得で予選を終えることができました。ここまで頑張ってきてくれているチームに感謝します。素晴らしいクルマを用意してくれましたし、チームメイトと強烈にプッシュし合い、好いタイムを出せて本当によかったと思います」と琢磨は笑顔で語った。

 そして、「チームメイトのデイビッドは走り出しからマシンに関してはとてもハッピーでした。少しルースだったということで、リヤにスタビリティがもう少し欲しいとも言ってましたが、新品のレッドを履いて戦う予選では、そのセッティングがとても良いものだったようです。インディー・ライツでデトロイトは2レースを戦っているとはいえ、インディーカーで走るのは初めてという彼が速さを見せていたので、それは自分にとっての良い刺激になりました。ユーズド・レッドで戦うQ3は、自分としてはうまくまとめることができたと思っています。実はその前のQ2で私は1回ユーズドのタイヤを使っています。ユーズドだとどういう動きになるのかを見ておきたかったので、チームに頼んでQ2で1回練習をさせてもらいました。そして、Q3では一発勝負をすることにしました。最後の最後でジョセフにひっくり返されてしまいましたが、フロント・ロウからスタートできるのはとても大きなアドヴァンテイジですし、デイル・コイン・レーシング・ウィズRWRにとっても大きな意味があると思います」と続けた。

マルーカス、5レース目にしてファスト6進出!
デイル・コイン勢の速さにニューガーデンも一時絶望!?

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 マルーカスは今年がデビュー・イヤー。初出場から7レース目、ロード&ストリートでの5レース目にして初のファイアストン・ファスト6入りを果たした。これは賞賛すべきことだ。Q3の結果は6人中の6番手となったが、レッドはユーズドしか残っていない状況で戦うQ3には経験とノウハウが必要なのだ。今日彼はその経験をスタートさせることとなった。

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  ニューガーデンは、「インディーカー・シリーズの競争は本当に信じられないほど激しい。デトロイトでのデイル・コイン・レーシングはとても速く、自分たちにポール獲得の可能性はないと思っていた。ユーズドの1セット目でQ3を走った時、自分たちのマシンはルース過ぎて、もうPPは無理だろうという雰囲気になった。しかし、2セット目で走る時には路面のグリップも高くなっているはずだと確信し、壁にぶつかるかPP獲得かのどちらかだと割り切って思い切りアタックしたよ。どこコーナーでも壁ギリギリだった。そうすればPPが可能かもしれない……と思って走っていた。このPPは嬉しい」と今シーズン初PP獲得(キャリア16回目)を喜んでいた。

メイヤー・シャンクは2台そろってグリッド2列目に
しかし、アンドレッティとチップ・ガナッシはファスト6進出ならず

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 予選3位はシモン・パジェノーで4位はエリオ・カストロネベス。メイヤー・シャンク・レーシングのヴェテラン2人がグリッド2列目に並ぶこととなった。パト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)は今日の予選では不発で、結果は5位。ルーキーのマルーカスとグリッド3列目を分け合うこととなった。
 デトロイトでの予選ファイナルにはチップ・ガナッシ・レーシングとアンドレッティ・オートスポートのドライヴァーたちが一人も入っていなかった。”アンドレッティ系”のメイヤー・シャンク・レーシングは2人揃ってファイナルを戦ったが……。コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)が7位、インディー500ウィナーのマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が8位、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が9位だった。
 チーム・ペンスキーのニューガーデン以外の二人は、スコット・マクロクリンが予選10位、ウィル・パワーは予選16位だった。
 上記のハータ以外のアンドレッティ勢は、プラクティ1で3番手、プラクティス2でトップと順調に来ているように映っていたアレクサンダー・ロッシの予選は11位止まり。ロマイン・グロジャンはQ2で大きなクラッシュを演じて12位。
 アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)は予選18位だった。
以上

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