2023年3月5日日曜日

2023 INDYCARレポート R1 ファイアストン・グランプリ・オヴ・セイント・ピーターズバーグ Day1 プラクティス1:シーズン最初のプラクティス・セッション最速はスコット・ディクソン

Photo:Penske Entertainment (Chris Owens) クリックして拡大

真夏を思わせる天候の下、午後3時15分にプラクティス開始

 2023年のNTTインディーカー・シリーズがついに開幕しました。今日、3月3日の午後3時15分に開幕戦最初のプラクティスがフロリダ州セイント・ピーターズバーグのダウンタウンに作られた全長1.8マイルのストリート・コースで行われたのです。3月初旬ですが、フロリダはもう夏のような天候となっており、今日のプラクティス開始時の気温は27℃もあり、路面温度は42℃に達していました。日差しは強く、強めの風が吹いたセッションは時間の経過と共に気温、路面温度ともにゆっくりと降下していきましたが、走行終了時でも気温は26℃と高いままでした。

ディクソン、セッション終了間際にベストタイムをマーク

 75分間のセッションで最速ラップとなる1分01秒645をマークしたのは、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)でした。もう残り時間が2分を切る頃、ディクソンはベストを記録しました。29ラップを行ったうちの28周目のことでした。
 6度のタイトル獲得経験を持ち、歴代2位の53勝を挙げている“ディクシー”ですが、パンデミック中の2020年を除いて開幕戦として開催されて来ているセイント・ピーターズバーグでは未だに勝ったことがありません。スロー・スターター的なイメージもあるディクソンは、それでもセイント・ピーターズバーグで2位に4回、3位に2回入っており、今年ついに初めての勝利を飾ることとなるかもしれません。
 「少々ドタバタしたセッションとなっていました」とディクソンは振り返りました。「1時間15分と非常に長いセッションであったのは良かったと思います。多くのチームと同じように、私たちも2セット目のタイヤを投入し、トップで1日目を終えることができました。開幕戦の週末をとても良い形でスタートできたと考えています。このまま上位に残り続けるのは難しいことですが、それを目指します」。


2番手にはハータ、パロウが3番手!
今シーズン、アンドレッティに移籍したカークウッドが4番手
5番手にはパジェノーと、ホンダ勢が1-5位独占


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  2番手につけたのは2021年のセイント・ピーターズバーグ・ウィナー、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)でした。タイムはディクソンと0.0330秒差の1分01秒6475。それに続いたのがアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)の1分01秒6790。4番手はカイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)の1分01秒6851。そして、5番手にはシモン・パジェノー(メイヤー・シャンク・レーシング/ホンダ)がつけました。

 

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 ここまでの5人は全員がホンダ・エンジン・ユーザーで、僅か0.0818秒の中に収まっていました。トップと3番手がガナッシ勢、2、4番手がアンドレッティ軍団、5番手はアンドレッティからエンジニアリングの提供を受けているチーム。ガナッシとアンドレッティがまずは一歩リードというところでしょうか。去年の最初のプラクティスはロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)がトップで、ハータが2番手でしたが、優勝はスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)で2位はパロウ、3位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー/シヴォレー)でした。

シヴォレー最上位は6番手につけたヴィーケイ

 6番手はリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング/シヴォレー)=1分01秒8514。シヴォレー最速となったオランダ出身ドライヴァーですが、すぐ上のパジェノーとの間に0.1551秒の差をつけられていました。
 7番手はデイヴィッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD/ホンダ)=1分01秒8613。参戦2シーズン目のドライヴァーで、規模の小さいDCRからの参戦ということを考えると、このパフォーマンスは高く評価すべきでしょう。
 8番手は昨年度シリーズ・チャンピオンのウィル・パワー(チーム・ペンスキー/シヴォレー)=1分01秒8915。

チップ・ガナッシのアームストロングが
ルーキー勢で唯一のトップ10入り

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  9番手はマーカス・アームストロング(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)。ルーキーでありながら、デビュー戦の最初のセッション、それもバンピーで有名なセイント・ピーターズバーグのストリート・コースでのトップ10入りは見事でした。トップだったチームメイトとの間には0.3299秒の差がありましたが……。
 10番手は昨年度セイント・ピーターズバーグ・ウィナーのマクロクリン。タイムは1分01秒9882。トップとの差は03229秒でした。

 急成長中チームとして注目されているアロウ・マクラーレンは、パト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)の11番手が最上位で、フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が15番手、新加入のアレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)は21番手と、さいしょのセッションでのインパクトは小さめでした。それぞれのベスト・ラップは、オーワードが1分02秒0177。ローゼンクヴィストが1分02秒1094。

 舗装の修復がなされたコースの一部分で剥離が起こったことなども影響してか、今日のセッションでは壁に接触するマシンが多発しました。最初のアクシデントはルーキーのベンジャミン・ピーダーセン(AJ・フォイト・エンタープライゼス/シヴォレー)によるもので、昨シーズンのルーキー・オヴ・ザ・イヤー=クリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)、マクロクリンらも壁にヒットしていました。

 明日はプラクティス2と予選が開催されます。プラクティスは午前10時(45分間)、予選は午後2時15分のスタート。天候は明日も今日と同じく良好となりそうです。
以上

 

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