2012年6月18日月曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント44 「順調にポジションアップしていましたが、こういう形での4戦連続リタイヤは厳しいです。アイオワもとにかく一生懸命にがんばるしかないです」

周回遅れのマシンと接触して悔しいリタイヤ

 インディー500では優勝争いを演じ、デトロイトでもテキサスでもスタートポジションから大きくポジション・アップしていた佐藤琢磨だったが、今回は周回後れのマシンとターン1で接触し、スピン&クラッシュ! リタイアの憂き目に遭った。
 スコット・ディクソンやウィル・パワーら、琢磨と同じように「予定外のエンジン交換」で10個のグリッド降格というシビアなペナルティを受けたドライバーたちが、ミルウォーキーのレースでは奮闘を見せていた。
 しかし、琢磨のレースは折り返し点にあと僅かという108周目で幕切れとなった。

クルマはベストではなかったけれども順調にポジションアップできていました

Jack Amano(以下――):順調に進んでいたレースと見えてたんですが、実際はどうでしたか?

佐藤琢磨:いや、本当に残念! スタートから話しましょうか? スタートはすぐ前のマシンがなかなかスタートの列にくっついてくれなくて、全然追いつかないバラけたまんまのスタートになっちゃってました。そこからレースが落ち着くまでには数周がかかったんですけど、その後も少しずつポジションアップしてって、何台かを抜くのには結構苦しんでたこともありましたけど、その後はクリーンエアが当たるようになって、そこからはペースもグッと上がって、トップグループというか何というか、先頭集団を追いかけて、追いついて、イエローになる前にピットストップに入りました。

――順位を上げていってましたよね?

佐藤琢磨:そこまではすごく順調だったと思います。ポジションも上がっていってた。クルマはベストの状態ではなかったけれども、他のみんなもかなりドライビングに苦労をしていたみたいでしたね。

――路面コンディションは悪かったですか?

佐藤琢磨:今日はスタート前に雨が降ったので、グリップが低くなって、オーバーステアが強くなってましたね。

――ピットでのセッティング変更は?

佐藤琢磨:ピットで多少の作業をして(セッティング変更をして)、クルマも良くなって、そこから再アタックっていう感じでした。

――2列でのリスタートはどうでしたか?

佐藤琢磨:2回リスタートがあったのかな? どちらもで感じたのは、すごいペースが遅かったことでしたね。非常に大混乱のスタートになってました。1コーナーに4ワイド、5ワイドとかになってた。

――ポジションアップができてましたよね?

佐藤琢磨:5ワイドとかになっても何とか切り抜けて行けていたので、ピット・ストップで順位を落とした時もあったけど、トップ10に近づいて行けて、12位まで上がってたのかな? そんなに悪くはなかったと思いまね。まだレースは先が長い状態だったし。

パワーと争っていたときに、ジェイクスと遭遇

――しかし、アクシデントは起きてしまった。

佐藤琢磨:はい。再スタートを切った後にウィル・パワーとの争いになってて、今年からブロックというかディフェンスはオッケーになったワケで、彼もかなりディフェンスしながらの走りだった。それで2台ともスピードが落ちて、後ろにいたジェイムス・ジェイクスがアウト側から並んで来た。ウィルはちょっと前を走って、その後ろで僕とジェイクスは並んだ。ちょっとよくわからないのは、彼はもう完全にラップダウンだったので、僕としては彼とレースをしてない状況だったわけですよね。で、1コーナーに入る前に完全に並んでいたので、そこで譲る意味もないし、そのまま1コーナーに入ってったワケだけど、結果的にはかなりラインがタイトな状態で入って行って、非常に滑り易くなってたんでしょうね、1コーナーのイン側は。それで最初に前のグリップが抜けて、次に後ろも抜けて、フラフラになってしまってポジションをホールドできなくなって、コンタクトって状況でした。ラップダウンの彼があそこまでガムシャラに張り合う必要ってないと思う。スンナリ行かせないまでも、僕はインサイドだったし、ラインをホールドしたかったんですけど、それができない状況になってしまっていた。

――同じタイミングでJR・ヒルデブランドがストップしていました。

佐藤琢磨:彼はエンジンブローしてて、わからないけど、その影響もあったのかもしれませんね。オイルは落ちてたんでね、それを拾ってる可能性はあります。ともかく、色んなものが複合的に重なっちゃって、それまではあぁいう状況でもまったく問題なかった。

――今回も大きく順位を上げていたのに……という展開ですが?

佐藤琢磨:全体の流れとして、あのポジションからのスタートだったから、本当に少しずつ、少しずつ順位を上げて行くって感じだった。それでも真ん中あたりまでは順位を上げることができていたので、そこからの展開次第では良かったと思ってるんですけど。すごい残念!

他車の後ろにつくとダウンフォースの抜けが大きい

――ショートオーバル用マシンの現行仕様では、ミルウォーキーのレースはかなり難しかったですか?

佐藤琢磨:タービュランスはかなりすごくて、他のマシンの後ろにつくとダウンフォースの抜けがすごかったですね。それは感じた。だから、去年よりこのコースでの追い抜きは難しくなってたと思います。

――雨で一端気温は下がりましたが、結局は暑くなってましたね?

佐藤琢磨:あの雨で路面コンディションは劇的に悪くなってました、。雨が降って、しかも温度が上がりましたからね。そうした中で、みんなのタイムの落ち込み具合に比べて、僕らはそんなに劇的に悪くはなかった。その視点からすると、今回の僕らのレースは決して悪くないものになってたんですよね。

――パフォーマンスは良いのに4戦連続のアクシデントでのリタイア。歯痒いところと思いますが、どうですか?

佐藤琢磨:歯痒いです。非常に残念。とにかく良いレースをして完走をしたかった。こういうカタチで4戦連続リタイアっていうのは、ちょっと厳しいですね。

「ここでのクルマ作りがアイオワに反映することを期待します」

――次戦アイオワは去年良い戦いを見せたコースです。

佐藤琢磨:そうですね。テストに行けてないのでわからないけども、ショートオーバルは今回が初めてだったけれど、決勝には何とか帳尻を合わせることができていたと思うんですよ。だから、ワンステップ遅いところからスタートしてて、テストできてない分厳しいところは確かにありますけど、アイオワではここでのクルマ作りっていうのが反映されることを願って、走行開始から順調に行くことを願ってます。それと、アイオワは予選の方式がいつもと違うものになるんですよね? ヒート制のレースになる。そこでクルマ作りという面では何とかなるチャンスがある。僕にとっては、単独走行の予選よりは、そっちの方がやり易いかもしれない。今のチームの環境では、そっちの方が良いかもしれないですよね。予選までに良いクルマができるとは思わないから。わずか1時間とか1時間半のプラクティスでは。ということで、アイオワからもとにかく一生懸命に頑張るしかないです。

2012年6月17日日曜日

2012 INDYCARレポート:第8戦ミルウォーキー 決勝 優勝はライアン・ハンター-レイ


   ライアン・ハンター-レイの速さはレースを通して安定していた。序盤はダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)の、中盤からはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)やEJ・ビソ(KVレーシング・テクノロジー)の後ろを走ったが、落ち着いた戦いぶりで、燃費セーブとタイヤ・セーブを心がけていたようだった。 フランキッティはテキサスに続いてハンドリングトラブルに悩み、ジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)はエンジンブローでレースを終えた。
 スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は21番手スタートから3位まで順位を上げたが、フライングの判定を受けてピットをドライブスルー。17位までポジションダウンさせられ、11位フィニッシュに甘んじた。そして残念なことに、インディーカーの下した判定=「ディクソンのフライング」は誤りだった。
 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は序盤こそポジションを上げて行っていたが、最終的にはハンドリングが悪化し、12位でゴールした。
 ハンター-レイがトップに躍り出たのは148周目。その後は誰にも背後を脅かされなかった。トニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)は5秒以上遅れてゴールした。
 3位争いは最終ラップでジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)がオリオール・セルビア(パンサー-ドレイヤー・レインボールド・レーシング)をパスし、表彰台の最後の段に上った。
 ハンター-レイにとってディクソンは脅威となり得たか? その可能性は少なからずある。インディーカーの判定ミスは非常に残念なことだ。
  佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、24番手スタートから12位まで順位を上げたが、108周目にジェイムズ・ジェイクス(デイル・コイン・レーシング)と接触、リタイアとなった。ジェイクスは周回遅れだった。

2012 INDYCAR スペシャルコンテンツ:「テキサスでペナルティだったのに、なんで琢磨は今回も10グリッド降格なの?」皆様の質問にお答えしま〜す!

本日(6月17日)2:40に配信のジャック・アマノのINDYCARレポート メールマガジン・プレミアムでは、皆様からの質問にお答えして、佐藤琢磨が2戦連続でグリッド降格ペナルティを受けることになった理由、青島での開催がキャンセルになり候補に挙がっている代替開催場所、なぜかうまくいかない中国開催のお話を配信しました。
 いろいろ話題が広がりすぎて、2600文字を超える(雑誌だと3〜4ページ級)の長編になってしまったので、ここではダイジェストをお送りします。

全文はメールマガジンにて(これまでに配信されたバックナンバーも全部読めます)ご覧下さい。

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皆様の質問にお答えしま〜す!
 インディーカー・ファンの皆さん、コメントやクェスチョン、ありがとうございます。
メールマガジン・プレミアムでは皆さんからの質問にできる限り、お答えして行く所存です。

今回、サイトの方にコメントいただいたものにお答えします。

2012 INDYCARニュース:トイレットペーパーブランドの弱々しいカラーリングがポールポジション、今大会は微妙なマシンが多い?/第8戦ミルウォーキー新カラーリング車両

第8戦ミルウォーキー・インディーフェスト マシン・カラー・ガイド

Photo:INDYCAR\LAT USA
ライアン・ブリスコーは今回も日立がメイン。ウィル・パワーのヴェライゾン号との見分け方はウィングのエンドプレートの色。ブリスコーは赤で、パワーは黒。ノーズのカーナンバーも、ブリスコーは赤。パワーは黒に赤枠。個人的にペンスキーのこの2台のカラーリング・センス、あんまり評価してないんだなー。

エリオ・カストロネベス白/黄/青のペンスキー・トラックレンタル・カラー。個人的に、このカラーリングは好き。ちょっとノスタルジー入って……なのか。