2011年4月17日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント18 第3戦ロングビーチ Day2 予選「レッドのグリップがすごく上がり曲がらないクルマになった。決勝に向けてレッドとブラックのバランスの違いを見てクルマを仕上げていく」


Photo: Masahiko Amano(Amano e Associati)

第3戦 トヨタ・グランプリ・オブ・ロングビーチ
Round3 Toyota Grand Prix of Long Beach
Streets of Long Beach

ロングビーチ市街地コース
カリフォルニア州ロングビーチ
全長:1.968マイル(=約3.167㎞)×85周
コースタイプ:ストリート

Day2 4月16日
予選  22位(第1ステージ敗退) 1分10秒8197  9位  トータル6周走行
天候:晴れ
気温:30〜31℃
路面温度:48℃

イエローを出してしまい、セッションベスト2ラップのタイムは無効に。22番手から決勝に挑む

 金曜の2回のプラクティスでおおいに苦しんだ後、一晩を隔ててのプラクティス3回目に大きくセッティングを向上させた佐藤琢磨とKVレーシング・テクノロジー・ロータスだったが、予選で初めて装着したレッドタイヤ(ソフトタイプ)にマシンのセッティングがマッチしておらず、苦戦へと逆戻りしてしまった。
 ファイアストンが用意するレッドタイヤは、ほぼすべてのチームが予選で初めて使用する。プラクティスで試すこともルール上は可能だが、そうすると予選で2セットの新品を使えなくなる不利が生まれるため、性能を推定してマシンセッティングを施すのだ。レッドタイヤはブラックタイヤ(ハードタイプ)よりもグリップが高く、1ラップにつき0.3秒から0.5秒速いラップタイムが出せる性能がある。

 今回供給されているレッドタイヤは、今シーズン用の新しいスペックで、どのチームも使用するのは今週末が初めて。KVレーシング・テクノロジー・ロータスは、その性能を読み間違ったため、プラクティス3回目に得られていた良好なマシンバランスが失われてしまっていた。琢磨はマシンをねじ伏せるようにアタックを続け、4周目に1分10秒2214のベストをマーク。5週目は少しペースを落とし、アタックを再開した6周目、ターン1を曲がり切れずにタイヤバリアにノーズを突き刺した。マシンに対するダメージは最小限で済んだが、ターン1にイエローフラッグの状態を作り出したために予選セッション中のベストラップ2周を没収され、3番目に良かった1分10秒8197を正式タイムとして採用され、予選順位は22位となった。

Jack AMANO(以下——)レッドタイヤの性能が想定外だった。そういう予選になっていたんでしょうか?

佐藤琢磨:想定外ってわけではなかったんですけど、結構マシンのバランスが崩れてしまっていましたね。

——どういうマシンになっていたために苦しい戦いになっていたのでしょう?

佐藤琢磨:基本的にグリップ感が凄く上がって、クルマが曲がらない傾向になっていたんです。

——後方グリッドからのスタートとなるので、作戦も色々と検討する必要ができましたね?

佐藤琢磨:作戦はまだわからないけど、少なくともクルマ造りっていう意味では、大きく変えることになるでしょうね。

——今週末の戦いぶりは、チームが3台体制を活用し、一歩前進したものになっているように見えていますが、どうでしょう?

佐藤琢磨:そうですね。全体的に、お互いうまく助け合って戦ってくることができていると思います。ただ、予選でそれを全部活かしてスピードに繋げることができませんでしたね。

——明日のウォームアップは、どういうことをやるつもりですか?

佐藤琢磨:前回のバーバー・モータースポーツパークの時みたいにクルマを大きく変えて、それでうまく行けばいいと思ってますけど。今の状態だと、ブラックタイヤ(とレッドタイヤでマシンのバランスがかなり違うので、その辺りを慎重に見て、クルマを仕上げたいと思います。

——予選は1ラウンドで終わりましたが、逆にいえばレッドの新品2セットを持ってレースに臨めるというアドバンテージもあるわけですよね?

佐藤琢磨:まぁそうですね。まだレースをどう自分たちが戦うことになるのか、作戦のことなどはわからないんですけどね。まずは明日のウォームアップで、マシンをよいものにするのが先決です。

1 件のコメント:

  1. チェッカーフラッグ後にフルコースコーションってどういう事。
    相変わらずルールがめちゃくちゃ。

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