2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント17 第3戦ロングビーチ Day2 プラクティス3「昨日よりもずっと良く、攻め込んでいける状態にきた。予選では新しくなったタイヤにあわせていけるかがカギになる」

3回のプラクティスではフロントサスペンションの変更が頻繁に行われた。ボディ下面にマウントされているダンパー／スプリングユニットの調整、交換が繰り返されていた。
Photo: Masahiko Amano（Amano e Associati）

第3戦　トヨタ・グランプリ・オブ・ロングビーチ
Round3　Toyota Grand Prix of Long Beach
Streets of Long Beach

ロングビーチ市街地コース
カリフォルニア州ロングビーチ
全長：1.968マイル（＝約3.167㎞）×85周
コースタイプ：ストリート

Day2 4月16日
プラクティス3　　1分10秒8919　　9位　　27周走行
天候：快晴
気温：23〜24℃
路面温度：33〜38℃

チームがうまく機能、琢磨だけでなくKVレーシング全体で調子をつかむ

　KVレーシング・テクノロジー・ロータスの3カー体制が、開幕3戦目にして目に見える大きな威力を発揮した。金曜のプラクィテス2回でセッティングのチェックを分担した彼らは、トニー・カナーンが11番手、佐藤琢磨が15番手、EJ・ビソが20番手だった。チーム内でトップだったカナーンが、最速だったライアン・ブリスコーから0.8551秒差の1分11秒5954のベストをマークしていた。
　3台が集めたデータを使い、彼らは走行2日目に向けてマシンセッティングを変更。プラクティス3回目、KV勢はカナーンがまたしてもトップとなる1分10秒7390をマークしたのだが、これは、またもセッショントップだったブリスコーと0.4108秒の差しかなかった。琢磨は1分10秒8919がベストで9番手につけ、トップに0.5697秒まで迫った。そして、ビソも1分10秒9617とチームメイトたちに近いタイムを出し、11番手と近いポジションでセッションを終えた。

　琢磨は昨日のプラクティスで2セットしかタイヤを使わなかった。それが今回のプラクティスで生きた。セッティングを一気に向上させた状態で、良いコンディションのタイヤを使って走ることができた。残念だったのは、調整を重ね、3セット目を投入して走り出した3周目にオリオール・セルビア（ニューマン・ハース・レーシング）がクラッシュ。フルコースコーションになったことだった。琢磨のタイヤがベストの状態を迎える、まさにそのタイミングだったがスローダウンを強いられた。それでも琢磨は、残り3分でグリーンフラッグが振られると、コースインして3周目、最終ラップとなる27周目に自らのセッションベスト、そしてもちろん今週の自己ベストとなるラップタイムをマークした。

Photo: Masahiko Amano（Amano e Associati）

Jack AMANO（以下——）ラップタイムが向上し、ポジションも9番手でした。良いプラクティスセッションとなりましたね？

佐藤琢磨：結構目まぐるしく色々とトライしたセッションだったんですけど、収穫がありました。

——3セットのタイヤを投入しましたね？　最後、オリオール・セルビアのアクシデントによるイエローが出た時、もっと良いタイムが出せていたのでは？

佐藤琢磨：まぁそうですね。クルマの向かっている方向性としては昨日よりもずっと良く、今は攻め込んでいける状態まできてます。

——これから予選に向けて、セッティングをもう一捻りってところですね？

佐藤琢磨：はい。タイヤが変わりますからね。そのフィルターがかかっちゃう分、どういう風にどこまでセッティングを合わせていくかっていうのが凄く難しいんですよ。そのあたりが予選ではカギになりますね。

——今回は新しいレッドタイヤ（ソフトタイプ）が導入されるんですよね？　どんなパフォーマンスを発揮するタイヤなのか、読みが難しい。

佐藤琢磨：そうなんです。だからハッキリ言って、どうなるかがわからない。本当にわからない。あれ？　僕ってグループ2だっけ？

——後で走る方のグループです。

佐藤琢磨：そういう意味では、チームメイトの走りを1回見て、そのフィーリングによって……まぁでも、ピットボックスで変更できるのは簡単なウィングチェンジぐらいなんですけどね。グループ1で様子を見たいと思います。

——いい予選を戦えそうですね。

佐藤琢磨：はい、頑張ります。