2011年4月6日水曜日

INDYCARインサイド情報&ニュース:INDYCARにぎわう。名門ニューマン・ハースからルーキー、ヒンチクリフが参戦

 4月5日、ニューマン・ハース・レーシングが発表を行った。今週末の第2戦ホンダ・インディ・グランプリ・オブ・アラバマ・プレゼンテッド・バイ・レガシーにジェイムズ・ヒンチクリフという24歳のルーキーを出場させるというのだ。カーナンバーは06番。オリオール・セルビア(開幕戦の02番から2番へカーナンバー変更の予定)との2カー体制へと拡大がなされる。
Photo: INDYCAR(Ron McQueeney)

 2010年にインディライツでシリーズ2位になっているカナダ出身のヒンチクリフ(=ニックネームはヒンチ:自らのレーシング・スーツの背中にそう刺繍がしてあった)は、今シーズンに北米大陸で開催されるレース全てに出場することになるという。開幕戦は走れなかったが、これからはブラジルと日本以外の14レースに出場するのである。当然、そこにはインディ500も含まれる。
 開幕前のオープン・テストにニューマン・ハース・レーシングから参加していたヒンチは、好タイムを出して能力の高さをアピールしていた。実は彼、オープン・テストの前に、昨年の12月と今年の1月にセブリング・インターナショナル・レースウェイのショートコースで合計4日間、今年の3月にバーバー・モータースポーツパークで2日間のテストをニューマン・ハース・レーシングとともに行っていたのだ。開幕前、デビュー前にかなり重点的なテストをこなしていたところが、オープン・テストで好パフォーマンス発揮に寄与していたのだろう。

 しかし、残念なことにチームも彼も十分なスポンサーマネーを集めることができず、インディカー・デビューは見送られることとなった。それが一転、彼の地元であるカナダのトロントでアセット・マネジメントを行うスプロット社がスポンサーに名乗りを上げ、ヒンチはデビューイヤーに14レースへの参戦ができることとなった。
「自分のキャリアの中で、いつかニューマン・ハース・レーシングで走れたらスゴイ……と思っていたぐらいなのに、ルーキーながら一緒に走れるなんてコトバでは表現できないことだ」と彼は喜んでいる。

 2日間のオープンテスト、ヒンチは総合7番手に食い込むタイムをマークした。もちろんルーキー最速で、デビュー戦からよい走りを見せることが期待できる。
「開幕戦に出場できなかったのは悔しかったが、テストで走れているバーバーでのデビューなら気持ちも楽だ」とも彼は語っているのだ。

 2009年限りでマクドナルドとの契約が終了して以来、ニューマン・ハースはスポンサー不足が深刻な問題となっていた。セルビアのマシンにスポンサーのテレムンドがついたのは、セント・ピーターズバーグでの開幕戦の最中だった。現地で会見が開かれると、「今後はどんどんスポンサー契約が実ることになる」とチーム・メンバーは自信たっぷりだったが、「開幕してからスポンサーが次々決定……なんて都合良くいった例は見たことがない」と心配していた。
 去年はそんな話、一切なかったから。グレアム・レイホールという才能も話題性も十分な若手を走らせても、彼らはスポンサーを見つけられなかった。名門として敷居が高く、スポンサーへのスペースあたりの要求額も大きかったということなんだと思う。

 ……ところが私の心配はとんだ的外れでしたね、スミマセン。まぁ、嬉しい方に外れたってことで、笑って許してやって欲しいです。やはり、彼らのチームは偉大な歴史を刻んできた名門だということですね。
ポール・ニューマンはすでにおらず、カール・ハースも老齢ですが、これからもチームは参戦を続けてシリーズを盛り上げて欲しいと考えています。マリオ&マイケル・アンドレッティ、ナイジェル・マンセルらをCARTチャンピオンの座につけたチームなんですからね。

 それにしてもINDYCAR、出場制限26台なんて絶対に必要ないルール、ナシにしといて良かった。第3戦ロングビーチにはポール・トレイシーも出てくるでしょ? 今のレギュラーに彼とヒンチがプラスされたら、それで27台になるんだから。そんぐらいの台数だったら、無理して予選落ちなんて作らなくていい。もちろん、みんなと一緒に走っているときに十分なラップタイムが出せず、迷惑って面々がエントリーしてきた場合には出場を遠慮してもらうことも当然だけど……。
 しかし、27台は嬉しいなぁ。インディ500以外で27台ものエントリーがあったのって、いつ以来だろう? ロングビーチまでに調べとこう。

3 件のコメント:

  1. こんにちは、
    台数が増えるのはいいことですよね。
    26台の台数制限はコースによっては物理的にピットボックスが
    設けられないのが理由ではなかったでしょうか?

    昨年のミッドオハイオは27台のエントリーで
    ピットはぴっちぴちでした。

    オーバルではシカゴランドで28台の出走があった気がします。

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  2. 確かにマンセルやマイケルがいたころと比べるとスポンサーが少なくなりましたね。
    マイケルがバリー・グリーンのところへ行ってからスポンサーとの訴訟問題になったころから激減していたような・・・去年このような状況が発生していたら武藤も良い状況になっていたかもしれないですね。
    ニューマン・ハースはマイケル親子が走ってた頃から良く知っているでがんばってほしいです。

    最近少し心配してるのですが、INDY500を含めNASCARや他のオーバルコースの観客が減ってきているようですが、アメリカの景気後退がダイレクトに影響しているのでしょうか?

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  3. inamine さん、匿名 さん
    コメント、ありがとうございます。今回も更新係の代筆で申し訳ありません……。
    台数が増えて、エキサイティングなレースが毎回観られるとうれしいですよね。ぜひ、そうなるように期待を込めて見ていきたいと思います。
    アメリカの景気は、サーキットだけでなく、国全体の雰囲気も気になります。そのうちそういう視点のレポートを取り上げる機会がくるといいな、と思っています。(更新係)

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