2011年4月3日日曜日

INDYCARインサイド情報&ニュース:今回は少し辛口に「初期のIRLとチャンプカー、INDYCARの1勝の重み」について

 前の記事で問題にした「IZOD/INDYCARシリーズとチャンプカー・ワールド・シリーズ、ふたつのチャンピオンシップの記録を一緒にして考えるのか否か」という問題、その表記法をどうするのがベストかというと、例えば先週の開幕戦セント・ピーターズバーグで勝ったダリオの場合、「アメリカン・トップ・オープンホイールで27勝目、INDYCARでは17勝目」と書くのが正しいと思うんだが、どうだろう?
 まぁ、両方のシリーズで活躍してきているフランキッティとか、カナーンの場合、勝利数が合算されて大きな数字になる方が気分はいいだろうし、彼らみたいに競争が厳しい方のシリーズだけに出場してきたドライバーのケースでは、2シリーズを一緒にした数字にすることはある意味じゃ間違っていない気もする。

 ただ、ここで言っておきたいのは、過酷な激戦を制してのダリオやトニーの1勝が、96〜97年あたりのレベルが低いIRL時代のバス・カルキンスやジム・ガスリー(このふたり、どれだけの皆さんがご存知?)が挙げた1勝と同じ価値だとは絶対に思えないってこと。
 2シリーズは別々のものだったのだから、記録も別々に捉えられるべきでしょう。彼らの実力が低かったのは、2シリーズが一緒になる前から、第一線での活躍が全然できてないことで証明されてると思うし……。

 笑っちゃうのは、INDYCARが今回決めた考え方に従うと、仮に今年ダリオがチャンピオンになっても「3年連続の快挙!」と大々的には騒げないところ。だって、セバスチャン・ボーデーはチャンプカーで4年連続のタイトル獲得をやってるから。
 ……ってことは、今年からの歴史解釈では、「ボーデーがシリーズ史上最も偉大なドライバー」だな。4回のタイトルだけで現役最多。それが4年連続って大記録なんだから、リック・メアーズやAJ・フォイト、マリオ・アンドレッティでさえも太刀打ちできない。
 ね? コレでいいワケがない。でしょ?

2 件のコメント:

  1. 私は合算でも気になりません。
    むしろ2008年にチャンプカーを吸収した時点でスタッツの統合をしてほしかったくらいです。

    IRL創設時はレース数も少なく、
    Eチーバー、Sシャープ、Tスチュワート、Rビュール、
    Rゲレーロ、Aライエンダイク、Sブレイトンなど
    天野さんも良くご存知の選手が大勢いますし
    下のレベルの選手も参戦していますが、
    この面子の中での勝利はそれなりの価値があると思います。

    まあ、80年代にもCARTとUSACで分裂してたり
    USAC時代のダートオーバル時代の記録はどうなるのかとか
    色々ややこしい問題はありますが、
    ある程度の線引きは必要だと思われます。

    そもそも、ボーデーのタイトルもシリーズの盟主ペンスキー不在の記録なので
    Dフランキッティの3連覇と内容を一概に比較するのも
    苦しい気がします。

    とりあえず、私はシリーズの決定を尊重したいと思います。

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  2. Inamine さん
    コメントありがとうございます。来週のレースに向けて原稿執筆&荷造り中のJackに代わりまして感謝のご挨拶をさせていただきます。

    お詳しいだけあってご指摘の通り、当時もビッグネームがたくさん出場していましたね。そこが話をややこしくしている(気分的な部分でですが)ような気がします。
    またInamine さんのご意見にもあり、原稿にもありますが、ボーデーの4連覇の重みがどのくらいなのか、というのはシーズンが進んでいくにつれて見えてくることを期待したいと思います。

    こういう記録に関する部分は、ファンの方々の目線からだと、どういうふうに写るのか、気になますね。(更新係)

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