2014年7月7日月曜日

2014 INDYCAR レポート 第11戦ポコノ Day2 決勝:モントーヤついに優勝!

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
モントーヤ、実に13年9ヵ月ぶりのインディーカー・ウィナーに
 ワールドカップ・サッカーではブラジルに敗れたコロンビアだったが、ポコノではコロンビアンがブラジリアンを倒して優勝した。燃費作戦でギャンブルに出たトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)と、正攻法で勝負を挑んで来たチームメイトのエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、2人を敗ってポコノでの優勝を飾ったのはファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)だった。
 彼の今季初勝利は、CART時代のものと合わせて12勝目となった。CARTインディカー・ワールド・シリーズでの彼の最後の優勝は、2000年9月のゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイでのもの。あれから13年9ヶ月20日という長い時間を隔てて、今日モントーヤは再びインディーカー・ウィナーとなった。

 驚いたことに、この間隔はインディカーのレコードではない。ジョン・ポールJr.は、1983年7月17日のミシガン500で優勝した後、次に勝ったのが15年以上も後の1998年9月20日、テキサス・モーター・スピードウェイでのことだったのだ。
 この勝利はモントーヤにとって500マイル・レースでのキャリア3勝目となった。2000年にIRL主宰のインディ500で勝ったモントーヤは、CART主宰のミシガン500でも勝っている。
 チーム・ペンスキーにとってポコノでのインディカー優勝は8回目となった。最初はマーク・ダナヒュー(1971年)。トム・スニーヴァ(1977)、ボビー・アンサー(1980)、リック・メアーズ(1982,1985,1987)、ダニー・サリヴァン(1989)に続く勝利となった。

チャンピオンシップの可能性すら見えてきた!
 ポイント・リーダーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、またしても……のレースを戦ってしまった。オーバーテイクの難しいコースでトップに拘りたい気持ちはわかるが、チームメイト2人に対して防御的に過ぎる走っていた。モントーヤのパスを封じ込めようとして接触。次にアタックして来た相手、ポイント争いを展開中のエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)には、ストレート上で二度ライン変更をするドライビングを展開。これはブロッキングのペナルティを受けても仕方の無い走りだった。
 
 モントーヤは本当にベテランらしい走りを見せ続けていた。優勝という究極の目標を実現するためには視野を広く取らなくてはいけない。それを彼は「NASCARストックカー時代に学んだ」とレース後に語った。辛抱強く走ること、それをインディカー復帰後は見せ続けている。それらは例えば、ロングビーチでのムニョスとの3位争い、インディー500でのライバル勢を大きく引き離す燃費走法、ヒューストンでのレース2でのジャック・ホウクスワースとのバトルなどである。若かりし頃のモントーヤとはまるで別人のような、少し丸くなり過ぎているのでは? とも映る戦いぶりだった。
 スピードで叶わないと見たからか、燃費作戦で終盤に逆転を狙うギャンブルに出たカナーンについては、「アレは絶対に実現不可能と見ていた」と気にも懸けていなかった。
 「200点も離されていたポイントが、今日の優勝で50点差ぐらいにまで縮まった。チャンピオンシップの可能性すら見えて来たよ」とモントーヤは話したが、その表情は余裕しゃくしゃくだった。彼の存在は、タイトルを逃し続けて来ているチームメイトたちにとって脅威となりそうだ。
以上


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