2014年8月26日火曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 64 第17戦ソノマ Race Day 決勝:「最後尾から良いストラテジーと、あと運にも後押しされて、いい結果に繋げることができたので、すごく気持ち的には上がりました」

「チームが本当に素晴らしい燃料計算をしてくれました
それが今日の結果につながったと思います」


Jack Amano(以下――):エンジンを交換し、ぶっつけ本番的なレースとなっていましたね。
佐藤琢磨:はい。今日のウォームアップで実質2周の計測しかできなかったんですが、それでも昨日の予選からは確実にクルマは良くできているという手応えがありました。ファイナル・プラクティスで燃料ポンプだか何だかわからないんですが、エンジンの補機類にトラブルが起きてしまいました。それでトータル5周しか走れませんでした。燃料系のパーツだけ換えるのでもよかったかもしれないんですけど、エンジンのマイレッジももう終わりが近かったので、もし他がトラブルを起こしてしまうといけないので、大事をとってエンジン交換という作業になりました。今日は午後1時40分スタートと非常にタイトなスケジュールで、短い時間でのエンジン交換作業が必要でしたが、クルーたちはキッチリとクルマを作ってくれました。
――スタート直後のターン2で多重アクシデントがありました。
佐藤琢磨:あそこでマシンの破片を踏んでしまってタイヤがパンク。ピットに入ったので最下位近くまでポジションを落としました。でも、そのポジションを利用して、イエローが出ている間に何度も燃料をトップ・オフして、他のドライバーたちとシークエンスを換えることを狙いました。ブラック・タイヤでもうちょっと引っ張ることもできたんですけど、周りのドライバーたちのラップ・タイムなどを見て、早めにレッドに交換することにしました。終盤は燃費との戦いでした。最後の2スティントは本当にフューエル・ナンバーを見ながら、ずーっと走っていました。前を行くマシンとはポジションを争っていたので、できれば抜けるように、と考えてもいました。最終的に自分としてはキッチリとフューエル・マイレッジの数字を実現できたので、最後には思い切りプッシュすることができて、モントーヤのミスをうまく利用するカタチでオーバーテイクして、最後に1台のスロー・ダウンもあって4位になれました。そういう意味では、チームが本当に素晴らしい燃料計算をしてくれましたよね。それが今日は良い結果に繋がったと思います。

「みんながフューエル・セーブをしなければならなかった状況下で
相対的に非常にコンペティティブなラップ・タイムを刻めていました」


――最後の数周で、「もう燃料を気にせず行っていい!」って指示が出たんですね?
佐藤琢磨:そうでした。最後の4周……5周ぐらいかな? 6周ぐらいまではまだ燃料セーブしてました。「必要があればプッシュ・トゥ・パスを使っていい」とも言われてもいましたけど、今日の路面では、ミクスチャーをパワー・ベストにしておくとヘアピンの出口とか3速ぐらいまでずっとホイールスピンをしちゃっててコントロールが大変でした。それでも最後の1周はプッシュ・トゥ・パスを2回使いました。最後、コンウェイがスロー・ダウンしてて、ゴールまで200メートルとかだったけど思わずプッシュ・トゥ・パスのボタン押しました。

――20位から4位フィニッシュできるとは……という感じですよね、今年のこれまでを考えると。
佐藤琢磨:はい。4位という結果を今日残せたのはチームに取って本当に良いことだったと思います。

――終盤戦はトップ・グループで完全に互角の戦いをしていました。ニューガーデンやディクソンを引き離すぐらいでした。レースが進むに連れてマシンを良くして行けたということですか?
佐藤琢磨:クルマは実は結構ナーバスでした。それは事実です。でも逆に言えば、パワーを使い切れない状況でしたね。パワーを使えない場合でもトラクションは必要があるんですけど、トラクションを得るのが難しいコンディションになっていたのは僕らとしては助かりましたね。逆に、コースティングって言って、もちろんフル・ブレーキングはするんですけど、コーナー・エントリーの速度がどうしても燃費セーブをしながらだと遅くなる。本当はリヤのスタビィティが必要なんだけど、今日はリヤのスタビリティが弱かったのが、逆にうまくコーナーを曲がることができていたかな? フューエル・セーブをみんながしなければならなかった状況下で、ライバルたちとの相対的な関係からして、非常にコンペティティヴなラップ・タイムを刻めてたってことだと思います。

「まだパフォーマンス的にはまったく満足していません
水曜日にはフォンタナでテストがあるので、気を引き締めて頑張りたい」


――最後のピット・ストップ、マルコ・アンドレッティがちょうど入って来るタイミングで、作業は終ってたのに待たねばなりませんでしたね。

佐藤琢磨:3位は誰でしたか? パジェノー? あぁ、彼は走っていて見える距離にいましたね。ということは、あそこで止まってる2秒がなくて、パジェノーの前に出ることができていたら、彼を抑え込めたかもしれない。

――パジェノーは琢磨選手よりも燃費が厳しい状況でした。
佐藤琢磨:でも、たらればになっちゃうし、今日のウォーム・アップからの運を考えれば、4位は上出来だと思います。

――ウォーム・アップからセッティングは更にひと捻りあったんですか?
佐藤琢磨:しましたね。

――それが大正解でしたか?
佐藤琢磨:結果的には良かったですけど、まだパフォーマンスに関してはまったく満足は行かないですね。今日はレースを通じていいデータが得られましたから、今後さらにマシンを良くしたいと思います。

――今年最後のロードレース、まずまずのパフォーマンスを発揮できましたね?
佐藤琢磨:そうですね。まぁ暴れるってところまでは行けなかったけれども、最後尾から良いストラテジーと、あと運にも後押しされて、好い結果に繋げることができたので、凄く気持ち的には上がりましたね。これで最終戦、もう水曜日にはフォンタナでテストがありますから、気を引き締めて頑張りたいと思います。
以上

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