2015年7月13日月曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R12 ABCサプライ・ウィスコンシン250 Day1 プラクティス1:「去年に比べて何百ポンドもダウンフォースを手にしているので、レースは2013年のような混戦になると思います」

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
「テスト・デイがないので、今日は明日のための土台作りでした」

Jack Amano(以下――):プラクティス1が終わりました。

佐藤琢磨:なんで1時間15分なんだろうね。1時間半でいいじゃない。

――走り足りなかったってコトですね。でも、1時間じゃなくて良かったとも思いますが。

佐藤琢磨:足りなかったですね。
――土曜日はプラクティスが1回だけ。特殊なスケジュールですが、今日のプラクティスでやるべきことって、何に決めてたんでしょう?

佐藤琢磨:トータルで考えると、いつものプラクティス及び予選と変わらないんですけど、いつもはテスト・デイが1日あったんですよね。それからプラクティス1回やって、予選……でしたね。今回の場合はテスト・デイがなくて、土曜日にプラクティスが1回だけで、決勝日の明日にプラクティスやって、予選やってレースっていうすごい忙しい1日になります。その明日のための土台作りでしたね、今日は。そういう意味で今日のプラクティスはすごい大事で、今日しかエンジニアがデータを分析する時間がないんです。テスト・アイテム自体は明日でも導入できるんだけど、それを分析、解析するだけの時間がないので、今日はメインのところをヤッパリやりたかったですよね。それで明日、ちょっと細かいところを仕上げて行くっていう、そういうスタンスです。

「新しいエアロキットになって初のショートオーバルですが
セッティングに関しては非常に順調でした」


――今回新しく導入しているエアロ・パーツとかもあるようですが?

佐藤琢磨:新しいエアロ・キットを使うようになって初めてのショート・オーバルだから、エアロ・パッケージ的にオーバルではどうなるのかっていうのを見ました。足回りに関しては、これまでのロードコースで培って来たもの、過去2年間、3年間のここの足回りの一番いいところを今回持って来てます。

――走り出しは?

佐藤琢磨:やっぱり最初はチグハグっていうか、バランスが全然合ってないところもありましたね。それでピット・イン、ピット・アウトを繰り返して徐々にペースを上げて行きました。バランスも改善して来た。そして最後はニュー・タイヤで一気にタイムを伸ばしたっていう感じですね。そういう意味では非常に順調だったし、どこかがわからないとかもなかった。すごくドン(・ハリデイ)と息の合った状態で、“ああしよう”、“こうしよう”って変えて行って、その度にマシンが好くなって行くって感じでした。走り出しの頃は、修正でしたね。あまりにも曲がらな過ぎるとか、底を打ち過ぎるとか、そういうのを好い状態に戻して行っただけでした。

「ダウン・フォースがいくらでも得られます
予選では1周ずっとアクセル・フラットで行けると思います」
 

――ニュー・タイヤを履いた最後の走行で去年のポール・タイムを上回りましたが?

佐藤琢磨:ダウンフォースですよ(笑)。みんなアソコまで辿り着いて来ると思いますよ、結局、ダウンフォースが幾らでも得られるんで、今はトリムしているような状態だから。誰でも今の僕らのダウンフォースまでは来れるから。去年の僕は、予選でターン1側もターン3側も全開で回れてなかった。だけど、今年はみんな、予選では1周ずっとアクセルはフラットで行けるんじゃないかな。

――そうなると、レースでのダウンフォース設定はどうなるんでしょう?

佐藤琢磨:レースはいいと思いますよ。2013年のような混戦になるでしょうね。去年はタイヤの構造とコンパウンドを変えたせいでグリップがメチャメチャ落ちちゃってて、エアロは持ってるものを全部着けて行ってました。それでも誰かの後ろに入ると、エアロが足りなくなってタイヤのグリップが低かったから、離れて走るしかなかったんですよ。でも、2013年の頃はまだハイ・グリップ・タイヤだったから、多少エアロがなくてもどんどん攻めて行けた。今年はダウンフォースが大きくなることを見越してタイヤは去年よりも更に構造を硬くしてあります。去年に比べて何100ポンドも大きなダウンフォースを手にしているのでね。正直、それで今はマシンを路面に抑えつけてる感じです。だから、トラフィックに入った時の影響っていうのは勿論あるんだけれど、グリップがなくてスライドしまくって……というよりは、結構みんなくっついて走れることになると思います。抜ける、抜けないは別として。

――では、レースでオーバーテイクをするためにはダウンフォースを小さくして行くとか、あるいは逆にトラフィックでの安定感を高めるのか、設定が重要になりますね?

佐藤琢磨:まぁそうですね。あとは他のクルマの後ろについた時の気流の乱れでダウンフォースがどれぐらい失われるのか、それはいつものテーマですけど、もうそればっかりはどうしようもないので、ダウンフォースと足回りですね。足回りをキッチリ仕上げて行かないといけないですよね。上物(空力)を取っちゃうと化けの皮が剥がれる……じゃないけれど、トウに入った時のメカニカル・グリップがすごく大事になって来るので、それを明日のプラクティスで好くしないといけないですよね。ちょっと短いんですけどね、45分間と。

――大変ですね、明日のプラクティスは。

佐藤琢磨:はい。45分間でトラフィックでの走りと、予選トリムと両方やんないといけない。結構忙しくなりますね。

「今日3番手なので予選はトップ5を狙っていきます」

――予選と決勝のインターバルがとても短い。アタックには心配もつきまといますよね? アクシデントは困る。非常にリスクが冒しにくい状況ということで。

佐藤琢磨:あまりにもリヤが不安定だった場合、アタックはやめた方がいいでしょうね。けど……大丈夫でしょう。

――ドライバーとしては、このスケジュール、どうですか?

佐藤琢磨:あんまり気にならないですけどね。て言うか、まだわからない。明日になってみないと。今日はいつもと一緒というか、夕方に1回プラクティスがあったから……。さっき、サイン・セッション終った時、もう帰ろうかって思っちゃった。いい1日だったなって。まぁ、今日はトラブル・フリーだったし、クルマもソコソコ好い方向に進んでくれたのでよかったと思いますね。

――まだライバル勢の動きなど、色々不明な要素も多い状況ですが、明日の予選では何番手ぐらいを目指して行きますか?

佐藤琢磨:まぁ、今日3番手だったから、トップ5を狙って行きますね。3番をホールドできたらいいけど、そんなに甘くはないと思います。
以上

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