2018年4月21日土曜日

2018 INDYCARレポート R4 ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・アラバマ Day1 プラクティス2:午後のセッション、最速はジョセフ・ニューガーデン!佐藤琢磨は8番手に浮上!!

このセッションの最後に、ニューガーデンが1日目最速のタイムを叩き出した Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

気温が上昇!レッドタイヤのパフォーマンスを試すセッションに
 快晴のまま気温がジワジワ上昇。午前中と同様にプラクティス2でもやや強めの風がターン1から最終コーナーに向けて吹いていたが、半袖でも過ごせる暑さになった。気温が20~21℃だったセッションは路面温度は43〜44℃もあった。
 

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
 ブラック・タイヤで走り出し、後半にレッドも試すのが今年からのロードレースでほぼ全チームが採用しているプログラム。供給数が1セット増えたオルタネート・タイヤ=通称レッド・タイヤ(ソフト・コンパウンド)は今日使わなかったらファイアストンに返却しなくてはならないルールだから、試さない手はない。
走行残り30分でパジェノーのコースアウトで赤旗
多くのチームがレッドに履き替えるがビンダーのスピンで再び赤旗


午後のセッションもコースアウトと赤旗が多発。パジェノーは走行残り30分の時点でターン5で飛び出した Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
 プラクティス1でトップだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がこのセッションでも最初に1分07分台に突入。タイヤはブラック。まだ走行時間は30分ほどが残されているタイミングだった……が、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がレッドに履き替えた途端にコースオフしてグラベルに捕まり、赤旗に。
 これを機にほぼすべてのチームがレッドへとスイッチ。アタック・モードに入ったが、ルーキーのルネ・ビンダー(フンコス・レーシング)が走行再開後すぐにスピン。レッドタイヤで加速ラップを行っていた面々は、タイヤがベストの性能を出すタイミングをこの赤旗で逃すことになった。


ニューガーデン、走行再開直後にベストラップをマーク
2番手にはECRの後輩、ピゴットがつける


 しかし、レッドが解除された直後にジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は1分07秒4345という今日のベスト・ラップを記録してトップに立った。バーバー2勝の実績は伊達じゃない。

ニューガーデン続いて2番手タイムをマークしたのはECRのピゴットだった! Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 2番手にはスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)が来た。タイムは1分07秒5372とトップとは0.1027秒の差。ピゴットはいわばニューガーデンの後釜で、昨年はエド・カーペンターのマシンでストリート/ロードコースのみに出場していた。インディー500ではフンコス・レーシングから出場のチャンスをゲット。インディカー・デビューだった2015年はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからストリート/ロードコースで2戦走り、インディ500に初出場。フルシーズン・エントリーは今年が初めてだが、開幕戦から時折光るものを見せて来ている。彼に代わって20号車のロードコース要員となったイギリス人ルーキー、同世代のジョーダン・キングに刺激されている面も大きいのだろう。チームの新エンジニアリング体制もストリート/ロードでは戦闘力を確保している。キングはこのセッション、17番手だった。

アタック中にコースアウト、レッドをフイにしたブルデイ

それでもブラックタイヤで3番手タイム 
 
相変わらずの激しさと速さを見せるブルデイ Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
  3番手はセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)。1分07秒7971はセッション終了間際にブラック・タイヤ装着で記録されたもの。セッション前半にパワーが出したブラックでのベスト=1分07秒8092を僅かだが上回った。ブルデイはレッドでのアタック中にヘアピン状のターン5でコース・オフし、出口側コンクリート・ウォールへノーズから突っ込むのをギリギリで避けた……が、レッド・タイヤはそこで終了。ブラックで終盤を走り、そのタイミングで路面がベストになったということ。今回も彼のチームメイトはカナダ人ルーキーのザック・クレマン・デ・メロだ(ザッカリーの短縮バージョンでエントリーしているvs.アレクサンダー・ロッシは相変わらずアレックスというショート・バージョンを自らは使っていない)。

ウィル・パワー、午前のタイム更新を果たせず4番手
ロッシはレッドで5番手に


 パワーは4番手=前述の1分07秒8092がベストで、レッドでの自己ベスト更新はならず。彼もバーバーで2勝の挙げているドライバーの一人だが……。
 ロング・ビーチ・ウィナーでポイント・リーダーのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は5番手。ベスト・タイムはレッドで記録。トップとの差が0.3981秒の1分07秒8326が彼の午後の最速ラップだった。
 

ブラックではタイムを出せていたパワーだったがレッドでの更新はならず Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
 6番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)で、7番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。ディクソンにはバーバーでの勝ち星がまだなく、ハンター-レイはバーバーで2勝を記録している3人のうちの1人だ。

8番手の佐藤琢磨「赤旗でレッドのいいところを使えませんでした」


マシンセットアップの修正で、着実に8番手まで上げてきた佐藤琢磨。明日のさらなるジャンプアップが楽しみだ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
  佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は8番手。ベストはレッドで記録した1分08秒0628で、「マシンは良くなりましたが、まだ少し足りない。レッド・タイヤも赤旗が出たので、一番いいところを使えなかった」と話した。チームメイトのグレアム・レイホールは10番手だった。
 シュミット・ピーターソン・モータースポーツはルーキー・センセーション=ロバート・ウィッケンズが16番手で、ジェイムズ・ヒンチクリフが18番手と不調。プラクティス3や予選での巻き返しは十分考えられるが……。
以上

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