2022年9月5日月曜日

2022 INDYCARレポート R16 グランプリ・オヴ・ポートランド Race Day ファイナル・プラクティス:最速はアレクサンダー・ロッシ


Photo:Penske Entertainment (James Black) クリックして拡大

全車レッドを温存しブラック・タイヤで走行
この週末初めてペンスキー勢以外が首位に


 プラクティス1、プラクティス2、予選でチーム・ペンスキー勢が最速ラップを記録してきたが、予選の後の午後4時過ぎから行われた30分間のファイナル・プラクティスでは、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がトップタイムとなる59秒0532をマークした。気温が24〜26℃。路面は37〜38℃。温度は予選とプラクティス1の中間ぐらいのコンディションだった。ロッシのベストはブラック・タイヤ装着で出された。このセッションでは誰もレッド・タイヤでの走行を行わなかった。みんなレースに向けてレッドを温存したいということだ。

他のAA勢のパフォーマンスは今一つ

 チーム・ペンスキー同様にアンドレッティ・オートスポートとAJ・フォイト・エンタープライゼスもポートランドでの事前テストを行なった。フォイトで走るルーキー、カイル・カークウッドは予選13位とテストの成果を感じさせるパフォーマンスを見せたが、アンドレッティ勢はベストがコルトン・ハータによる予選8位で、ロッシが同9位、ロマイン・グロジャンは同15位、ルーキーのデヴリン・デフランチェスコは同24位だった。
 ロッシは決勝に向けてマシンを大きく向上させることができたのだろうか? グロジャンは14番手、ハータは16番手とチームメイトたちはファイナル・プラクティスでもまだ戦闘力が高まっている感を見せていなかったが……。

ルンドガールド、安定したパフォーマンスを見せて2番手
昨年ウイナーのパロウが続き、ホンダが1-2-3


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 ファイナル・プラクティスでは、予選4位に食い込んだルーキー、クリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が2番手につける好パフォーマンスを見せていた。59秒1806を彼はマークした。昨年度ウィナーで、今回の予選では5位だったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が59秒2196で3番手につけた。ルンドガールドにとってはキャリア初、パロウにとっては今シーズン初勝利のチャンスだ。
 予選ではペンスキー、そしてシヴォレーによる1-2-3となったが、ファイナル・プラクティスではホンダ勢が1-2-3だった。

佐藤琢磨、このセッション13番手と盛り返す
「レースに向け、マシンの方向性は良くなっています」

 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)はファイナル・プラクティスで13番手につけた。セッション・トップだったロッシとの差は0.46675秒。厳しい状態のまま予選までが終わってしまったが、レースに向けて希望の持てる状況まで盛り返すことができている。

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 「プラクティス1でグローブがコクピット内でひっかかるトラブルでアクシデントになって、レッド・タイヤで走ることができませんでした。以前はレッド・タイヤはプラクティス2で使用が許されていましたが、今シーズンの後半戦から金曜日のプラクティスを長くして、そちらでレッド・タイヤを使っていいルールになっています。レッドをプラクティスで試せなかったことが、結局予選にまで尾を引いてしまいました。プラクティス2は気温も路面温度も低く、ブラック・タイヤだけによるマシン作りを進め切れなかった。ということで予選は残念な戦いぶりになっていました。しかし、ファイナル・プラクティスでのマシンはかなり良くなっていました。順位的にもタイム的にも上位に近づけていました。レースに向け、マシンの方向性は良いものにできていると思います。自分たちにはレッド・タイヤの新品が2セットあるので、レースではそれらをうまく利用した戦いを展開したいですね」と琢磨は話した。
以上


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