2022年9月4日日曜日

2022 INDYCARレポートR16 グランプリ・オヴ・ポートランド Day2 予選:ポートランドのポール・ポジションはスコット・マクロクリンのものに

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マクロクリンがペンスキー勢のPP争いを制す

 チーム・ペンスキーが予選1−2−3。そのオーダーは年齢の若い順となった。今年3回目のポール・ポジション獲得をスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)が果たした。正午過ぎに始まった予選も曇り空の下での開催となり、気温は20〜22℃。路面温度は28〜33℃と、プラクティス1よりはかなり温度が低く、プラクティス2寄りだが、やや暖かいコンディションとなっていた。
 プラクティス1ではジョセフ・ニューガーデンが最速で、プラクティス2がウィル・パワーがトップ・タイム。そして予選はマクロクリンがPP獲得と、行われた3セッションすべてでペンスキー勢がトップとなった。事前テストが大成功だったということのようだ。同じ日に4台でテストを行いながら予選ファイナルにひとりも進ませることのできなかったアンドレッティ・オートスポートとは対照的だ。

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「ファスト6でチームメイト同士の戦いになることはわかっていた
Q1でアタックを1周少なくしてタイヤを温存できたことが大きかった」


 「PPが獲得できて本当にハッピー。チーム・ペンスキーのマシンが今週末速いことはわかっていた。予選の各ステージを確実に戦い抜いてファスト6に進むことがまずは重要で、その先にチームメイト同士の戦いが待っていると考えていた。その通りの展開になったね。 

 

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 Q1でみんなよりアタックを1周少なくしたことが、本当に大きな助けになった。予選ファイナルでのアタック1周目がとても良かった。まだタイヤが新しい状態の時に良いアタックを行えたことが決め手になった」とマクロクリンは喜んでいた。

ニューガーデン、6グリッド降格のハンデを負うも、きっちりセカンド・ポジション!
「大切なのは明日。気温は高くなっても我々のマシンは速いはずだ」


 ポイント・ランキング2番手のジョセフ・ニューガーデンは予選2位。エンジン交換のペナルティがあるため、彼のスターティング・グリッドは8番手になる。
 「今日も予選は接戦で、ポジション間の差はとても小さかった。そんな状況下、自分たちは最後のアタックで完全にベストの力を引き出すことができなかった。ふたつ大きなミスを冒してしまった。それでポール・ポジションを獲得できなかった。しかし、チーム・ペンスキーとして力強いパフォーマンスを見せることができた点は喜ばしい。チームのみんなは満足をしていることと思う。エントリーしている3台でトップ3を独占したのだから。今週末はほぼずっとそういう状態を保ててもいる。チームの素晴らしさが表れている。本当に彼らは頑張ってくれている。先週このコースでテストを行い、クルーもエンジニアも全員がハードワークをこなした。それによってマシンは速くなったのだから、それは大変嬉しいことだ。テストがとても効果的だった。ここまでのところはそう感じることができている。ただ、大事なのは明日。週末が終わった時、どんな成果を手にできたかがわかる。自分たちのマシンは速いはずなので、あとは良いレースを戦うのみだ。今日の予選に比べ、明日はコンディションが暑くなる可能性もある。それでも我々は速いと思う。昨日の方が自分たちの持つ優位は大きかった。そして今日、涼しいコンディションでも自分たちは速かったが、ライヴァル勢との差は縮まっていたように感じた。いずれにせよ、マシンのバランスが変わってくるぐらい昨日と今日ではコンディションが違っていた。その両方で速かったことで、自分たちは明日のレースに対してもに期待が持てる状況となっている。ただ、ポートランドのターン1はシリーズで最も何が起こるか予測がつかないコーナーだ」とニューガーデンは語った。


フロント・ロウからのスタートをゲットしたパワー
「予選が良かったということで安心などできない
スタートでフルコースコーションが出るか否かによって上京は大きく変わる」


 ポイント・リーダーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は予選3位。しかし、ニューガーデンが6グリッド降格なのでフロント・ロウ外側からのスタートになる。ポイント3、4番手のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は予選16位と予選18位。彼らはかなり後方からのスタートになる。しかし、パワーは、「インディーカーではライヴァル同士の差が非常に小さいため、予選が良かった……というだけで安心などできない。立場は一瞬で入れ替わる。去年のガナッシ勢、アレックス・パロウとディクソンは後方からのスタートだったが、最終的に1位と3位でのゴールを達成した。スタートでフルコースコーションが出るか否かによって、状況は変わってくる。もっとも、スタートでイエローが出ないなんてポートランドの場合はほとんど奇跡なんだけれどね。スタートでイエローがあれば、ポジションが後方のドライヴァーたちはピットで燃料を補給し、上位スタートのチームにとってのレースはより難しいものになる。イエローがなければ、予選ポジションから大きな順位変動が起こりにくいレースになり、後方スタートの人たちにとって戦いは厳しいものになる。スタートからグリーンが保たれることを願う。そうなれば自分たちにとってベストの展開になる」と話していた。


ルンドガールド、予選でも健闘しペンスキーに次ぐ4位に


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 予選ではルーキーのクリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が活躍した。Q1のグループ2で最速ラップを記録し、Q2もニューガーデンに次ぐ2番手につけたのだ。そして、ファイナルのQ3でもペンスキー勢の3人に続く予選4位となった。5、6位はアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)とパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)だった。
 前述の通りにディクソンは予選16位、エリクソンは予選18位で、グリッド降格のペナルティを受けてもニューガーデンは彼らより前のグリッドからスタートする。チャンピオン争いもポートランドでの第16戦でペンスキー・ドライヴァーふたりに絞り込まれることになるのだろうか?


佐藤琢磨、自己ベスト更新もQ1敗退
マルーカスは予選10位

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 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は自己ベストの58秒6058をQ1のグループ2で、レッド・タイヤ装着で記録をしたが、予選結果は22位。チームメイトのルーキー、デイヴィッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD)は58秒4038のベストで予選10位だった。
以上
 

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