2011年8月20日土曜日

2011 INDYCAR インサイド情報&ニュース:ソノマのプライベートテスト、最速はパワー。カナーンはセブリングで“完全プライベート”テストか?

ウィル・パワー
Photo:INDYCAR
 インフィネオン・レースウェイからニュースが入ってきた。
 たった1週間しかないオフを利用して幾つかのチームがテストを行った、そのレポートだ。

 東海岸の北の端に近いニュー・ハンプシャーから大陸横断、西海岸のカリフォルニア州ソノマへと遠征してのテスト。ここでは次なるレース、シリーズ第13戦が来週末に行われる。
 レース目前のテストとあって、20台という多くのマシンが参加した。

 なお、この中には今年のインディー500で予選不通過を喫し、インディーカー・デビューを逃したホー・ピン・タンがインディーの時と同じドラゴン・レーシングからエントリーし、ドレイヤー&レインボールド・レーシングはジョルジョ・パンターノにインディーカー・テストのチャンスを与えていた。タンは来週のソノマのレースに8号車に乗って参戦する予定で、パンターノも負傷したジャスティン・ウィルソンの代役として、ソノマとボルティモアのロードコース2戦への出場を果たす予定なのだという。これはつまり、インディ・ジャパンに来る22号車は、トーマス・シェクターでも、シモン・パジェノーでもなく、パンターノがドライブする可能性が一気に高まったということでもある。ドラゴン・レーシングが日本へと遠征してくる可能性はどうやら低そうだが……。

 豪快なアップ&ダウンのある全長2.303マイルに12個のコーナーを配したコースで、チーム・ペンスキーのウィル・パワーが1分19秒04をマークし、1日だけのテストでのトップとなった。
 2番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。彼のタイムは1分19秒49で、ポイントリーダーのダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)は、1分19秒60がベストで3番手につけた。「僕らは他のロードレースで学んだことを試していた。それらを来週のレースに向け、ソノマのコース向きに調整していたんだ」とフランキッティはコメントした。

 面白いことに、ソノマでのレースは2005年に始まって以来、毎年異なるウイナーを生み出してきているが、パワーが初の連続優勝を飾るドライバーとなる可能性が見えてきた。
 過去のウイナーを2005年から順に挙げると、トニー・カナーン、マルコ・アンドレッティ、ディクソン、エリオ・カストロネベス、フランキッティ、パワーとなる。
「自分たちのペースを見つけ出そうとしていた。近頃の我々はロードコースでも苦戦しているので。しかし、このコースはコンディションがずっと安定していて、自分たちにとっては、それが助けとなっていた。このコースに来るのを、僕はいつでも楽しみにしている」とパワーは語った。

 アンドレッティ・オートスポーツのライアン・ハンター-レイは1分19秒77、KVレーシングテクノロジー・ロータスのEJ・ビソは1分19秒79で、ここまでがテストでのトップ5。ノンレギュラーでありながらパンターノもビソと同じ1分19秒79をマークしてみせた。

 佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)もこのテストには参加していたが、タイムは不明。ビソがトップ5につけてはいるが、トップとはコンマ7秒の差。来週のレースまでにデータとセットアップの再検討が必要な状況と見られる。なお、トニー・カナーンはセブリング・インターナショナル・レースウェイで1日前にテストを行っていた模様。ボルティモアでのストリートレースに向けての準備と見られる(セブリングはバンピーなコースとして有名)。ただし、このテストに誰がエンジニアとして参加したかは不明(マイケル・キャノンをチームが放出:下記関連記事を参照)。同チームのテクニカル・ディレクターを勤めるジョン・ディックか? それとも、早くも新任が採用されたのか?

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