2014年5月26日月曜日

2014 INDYCAR レポート 第98回インディー500 Race Day 決勝:0.06秒差でハンター-レイがインディー500初優勝! エリオ・カストロネヴェスは4勝目を逃す

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ハンター-レイ、19番グリッドからの優勝! 
 晴天下での大バトルを制して第98回インディー500のウィナーとなったのは、2012年シリーズ・チャンピオンのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。アメリカ人ドライバーのインディー制覇は2006年のサム・ホーニッシュJr.(チーム・ペンスキー)以来だ。
 ハンター-レイは19番という後方グリッドから優勝を飾った。リードラップでゴールしたのは史上最多の20台。これまでの最多が昨年の19台で、このところのインディーカー・シリーズの実力伯仲ぶり、競争の激しさが現れていた。


史上2番目となるクローゼスト・フィニッシュ!カストロネヴェスは4勝目を目前で逃す Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
  アンドレッティ・オートスポートとしては、2007年のダリオ・フランキッティ以来(当時のチーム名はアンドレッティ・グリーン・レーシングだが……)で、通算3勝目となった。初めての優勝は2005年のダン・ウェルドンだった。
 スタートから149周目までイエロー・フラッグが出ず、レースは超ハイ・ペースで進んだ。しかし、レース終盤に合計4度のコーションが出されたが、今年のレースは歴代2位の平均スピード=186.563mph(歴代トップは去年の187.433mph)でゴールを迎えた。


アンドレッティ・オートスポート、5台中4台がトップ6に
 レースのクライマックスは、ゴール前の6周だった。
 タウンゼント・ベル(KVレーシング・テクノロジー)の単独クラッシュが192周目に発生(5番手につけていたのにモッタイナイ!)。そのままイエローでゴールとなる気配だったが、インディーカーが赤旗を提示し、レースをストップさせた。この時のトップはハンター-レイで、2番手はエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、3番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。
 コースの清掃が完了、10分後にエンジンは再始動された。そして、ここからはハンター-レイとカストロネヴェスによる最後の一騎打ちが繰り広げられた。

 ゴールまで6周でリスタート。ハンター-レイがトップをキープするが、196周目のターン1でカストロネヴェスがパス。残り4周その座を守り切れば歴代トップに並ぶインディでの4勝目……となるはずだったが、197周目のターン3で(!)ハンター-レイがインを突いてトップを奪い返し、そのまま3周半、誰にもパスを許さずにゴールへ飛び込んだ。カストロネヴェスとの差は僅かに0.0600秒。史上2番目の僅差による決着だった。歴代1位は1992年。アル・アンサーJr.がスコット・グッドイヤーを0.043秒差で下したゴールだ。
 3位はアンドレッティで、4位はカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)。5位はファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)で、6位はカート・ブッシュ(アンドレッティ・オートスポート)だった。マイケル・アンドレッティ率いるチームは5台出場させたうちの4台がトップ6でゴールし
た。


ホンダ・エンジン、2年ぶりのインディー500優勝
 ホンダにとっては2012年以来となるインディー500優勝だ。エンジン競争時代が再開された2012年からで見ると、ホンダが2勝目を挙げた。
 チーム・ペンスキーは06年以来となるインディー500での16勝目をまたも挙げ損ねた。モントーヤはライバル勢を遥かに凌ぐ好燃費で勝機を狙っていたが、132周目に行ったピット・ストップの際にピットレーンでのスピード・オーバー。ペナルティのピット・ドライヴ・スルーをして優勝のチャンスを自ら潰してしまった。彼のチームメイト、ウィル・パワーも127周目に2番手からピット・インした時に同じくピット・スピード・ペナルティを取られ、トップ・グループから後退した。
以上

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