2018年5月19日土曜日

2018 INDYCARレポート 第102回インディアナポリス500 Day4 プラクティス5:ファスト・フライデイの最速はマルコ・アンドレッティ。単独走ではウィル・パワーがダントツの速さ

ファスト・フライディでトップタイムをマークしたのはマルコ・アンドレッティ! Photo:INDYCAR (Walter Kuhn)
トップ3231mphをマーク!
ホンダ、3日連続で最速‼︎


 ターボのブースト圧を上げて50馬力ほどアップしたエンジンで走るファスト・フライデイ、最速ラップは一気にスピード・アップし、3人が231mph台をマークした。トップとなる231.802mphを出したのはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)。ホンダは3日連続で最速、マルコは今年2回目のトップ(最初は3日目)。2番手はルーキーのロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ/ホンダ)が記録した231.732mphだったから、ホンダは1-23番手はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング=ECR/シボレー)だった。
   しかし、今日みんなが求めていたのは単独走行での速さだ。予選は4ラップ連続=10マイルのスピードで優劣を決めるため、まずは1周の速さを求め、それができたら4ラップ走ってもスピードが落ちないマシン、そしてドライビングを目指す。




パワー、またも単独走で最速
インディー500で念願の初ポールなるか


 ノー・トウ(単独走行でドラフティングなし)で今日一番速かったのはウィル・パワー(チーム・ペンスキー/シボレー)だった。その1周は平均時速229.780マイル。2番手はジョセフ・ニューガーデン、3番手はシモン・パジェノーとペンスキーが1-2-3だった。明後日の予選はペンスキー・ドライバー同士のPP争いになる可能性が出て来た。ニューガーデンは228.994mphだったから、パワーの速さは圧倒的と言えるか。
   インディーカー・シリーズでは歴代3位の51回もPPを獲得しているパワー。インディー500PPが未獲得というのは不思議なぐらいの話。52個目のPPはインディーということになるかもしれない。
 パジェノーのベストは228.857mph。スポット参戦のエリオ・カストロネヴェスは227.895mphとパワーより2mph近くも遅く、11番手と控え目なポジションだった。

エド・カーペンター ・レーシング仕上がり上々


 NTR(ノー・トウの順位)4番手はカーペンター=228.740mphだったから、予選モードでの数字だとシボレーが1-2-3-4を独占。NTR5番手にホンダのトップとしてセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン/ホンダ)がつけた。彼のベストは228.657mphで、パワーとの差は1.123mph。今日の上位陣ではカーペンターがペンスキーの牙城を切り崩す最有力候補。PP獲得ならインディーでの自身3回目になる。もっとも、カーペンターの場合は、もうPPよりもレースでの優勝にしか興味はない・・・というのが本音かも。ブルデイもかなり仕上がりは良さそうだが、現時点ではトップは少し遠い。

 NTRの上位は以下の通り。
1 ウィル・パワー 229.780mph
2 ジョセフ・ニューガーデン 228.994mph
3 シモン・パジェノー 228.857mph
4 エド・カーペンター 228.740mph
5 セバスチャン・ブルデイ 228.657mph
6 スペンサー・ピゴット 228.424mph
7 ダニカ・パトリック 228.284mph
8 アレクサンダー・ロッシ 228.194mph
9 トニー・カナーン 227.996mph
10 ロバート・ウィッケンズ 227.968mph

 この中から誰がファスト9に入るのか? 昨日NTR22番手だったパトリックが今日は一気に7番手!
インディーカーに慣れて来たこともあるだろうが、それだけカーペンターとピゴットのコンビの仕上げたECRのマシンが高いレヴェルにあるということだ。

 NRT1120番手を見ると、
11 エリオ・カストロネヴェス 227.895mph
12 マルコ・アンドレッティ 227.817mph
13 スコット・ディクソン 227.741
14 マテウス・レイスト 227.687mph
15 ライアン・ハンター-レイ 227.563mph
16 チャーリー・キンボール 227.407mph
17 ザック・ヴィーチ 227.314mph
18 JR・ヒルデブランド 227.242mph
19 クラマン・デ・メロ 227.186mph
20 オリオール・セルヴィア 227.168mph

 カストロネヴェスのこの位置は少々意外。アンドレッティ・オートスポートのトップ10入りがロッシだけというのも、今日のちょっとした驚き。チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダはスコット・ディクソンをもってしてもトップ10入りできず。今日、彼は頭痛であまり走れなかった、という事情はあるが……
 昨日まで良かったカーリン/シボレーがハイ・ブーストで失速。キンボールが16番手で、マックス・チルトンは24番手だった。

苦しいレイホール
佐藤琢磨25番手、 グレアムは34ban番手


インディーカーでのオーバル初挑戦のルーキー、クラマン・デ・メロが277mph台に載せてNTR19番手。ブルデイが仕上げたセッティングのマシンを何とか乗りこなしている。他の34番手チームメイト2人、コナー・デイリーとピッパ・マンはまだそのレヴェルにないようだ。
 今年のインディー500プラクティスで最も苦戦しているのは、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダだ。スポット参戦のオリオール・セルヴィアによるNTR16番手がトップで、佐藤琢磨はNTR25番手(=226.827mph)、グレアム・レイホールは2日連続で35台中の34番手と更に状況は厳しい。ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ/ホンダ)も226.950mphのベストでNTR23番手とスピードが出せていない。

 予選落ちの危機を最も感じなくてはならないのは、今日ターン2でマシンをクラッシュさせてしまったジェイムズ・デイヴィソン(フォイト・ウィズ・バード・ホリンジャー・ベラルディー/シボレー)。彼はNTRも最下位。その他の危険水域組は以下の通り。

30 セイジ・カラム226.302mph
31 ジェイ・ハワード226.138mph
32 ピッパ・マン226.082mph
33 カイル・カイザー226.039mph
34 グレアム・レイホール225.375mph
35 ジェイムズ・デイヴィソン224.678mph


以上

2 件のコメント:

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  2. 天野さんお疲れ様です!
    いつもリポート楽しみにしています。

    質問なのですが、
    今年コースの何ヵ所で
    白っぽく横断してる部分がみられますが、
    これはバンプの補修跡なのでしょうか?

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