2011年5月28日土曜日

2011 INDYCARインサイド情報&ニュース R5 500インディ500“それは月曜日の午後に聞かされた――ブルーノ・ジュンケイラ、自らのドライバー交代について語る”

Photo:INDYCAR(Chris Jones)
「少なくとも自分はプロとしてAJに雇われていた」

 自分が予選を通したマシンだというのに、レースには出場できない。そんな理不尽な話が今年のインディ500ではひとりのドライバーに降りかかった。3年という短い時間の間に、こんな不幸な話が、同じドライバーに2回も起こった。ブルーノ・ジュンケイラに対してだ。
 彼がアメリカのメディアに対し、以下のような心境を吐露した。

「今年のインディ500には、まさか自分がライドを失うことになるなど考えずにやってきた。AJ・フォイトが自分のドライバーとしての能力、チームにもたらすことのできることを評価し、雇ってくれたことに感謝していた。少なくとも、僕はプロフェッショナルドライバーとして雇われていた。チームを訪れて、ドライバー要りませんか? と聞いて回ったのではないし、持ち込み資金は幾らあるんだ? と聞かれたわけでもない。AJは僕を必要とし、雇ってくれたんだ。予選まででの自分の仕事ぶりは、良かった思っている。チームの進歩にも力を貸せたはずだ。しかし、アンドレッティ・オートスポートのマシンが2台予選を通過できなさそうだと知った時、自分がライドを失う可能性があるのに気づいた。マルコ・アンドレッティやダニカ・パトリックが予選落ちしたら、自分のマシンがなくなってしまう可能性はかなり高いだろうとも考え始めていた。ライアン・ハンター-レイについては、どうなるかわからなかったけれど、もう今はもちろん、それがよ〜くわかっている」。
 ジュンケイラのマシンがライアン・ハンター-レイのものとされる。この件を彼が知ったのは月曜の午後だったという。

「ルールがこのようなことを許していることが悲しい」

「両チームによるミーティングが行われる直前、僕はそれが何のためのミーティングなのかを聞かされた。そして、マシンをアンドレッティ・オートスポートに進呈するとしたらどう思うかを尋ねられた。僕の答えは、インディ500にはもちろん出場したいが、もしチームがマシンを譲ることの方がチームのためになると考えるのなら、僕が何も言えない……というものだった」。彼はチームの方針をすんなり受け入れるしかなかったのだ。
「レースは家に帰って息子と見るよ。友だちのビットール・メイラを応援するんだ。もちろん僕はガッカリしている。でも、僕が最も悲しいと感ずるのは、ルールがこのようなことが起こるのを許しているところ。これは奇妙なルールだし、悲しいルールでもあると思う」。
 誰かブルーノにチャンスを与えてやって欲しい。今年のインディ500はもう無理でも……。
メイラとジュンケイラのコンビネーションも今年のインディでは見ることができない。
Photo:INDYCAR

1 件のコメント:

  1. この一件について、twitterの方にもコメントをいただきました。これについて、ジャックがその後の情報というか流れをまとめましたが、どうやったって140文字に収まりませんので、以下に掲載します。(更新係)

    <以下、ジャックコメント>
    予選後のドライバー交代について、インディカーがどういう行動に出るか、非常に楽しみです。アンドレッティがフォイトから出場権を買った一件は凄い話題になりました。それを大きな宣伝効果と考えることもできます。「最終戦のラスベガスで他カテゴリーからの挑戦者が優勝したら500万ドル出す」という企画も話題作りとしては大成功で、全米に報道されたことで500万ドル分の効果はすでに得られたとさえ言われています。3回インディ500で優勝しているボビー・アンサーがいいこと言ってました。「こんなことなら予選2日目などやめて、出場権をかけたオークションを開催すればいい」と。

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