2016年7月10日日曜日

2016 INDYCARレポート 第11戦アイオワ・コーン300 Day1 予選:アイオワ・ポールはシモン・パジェノー

パジェノー、11戦目にして5回目のポール・ポジション獲得 Photo: INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
今シーズン5回目のポール・ポジションは
ショート・オーバルでの生涯初PP


 朝から快晴のアイオワ・スピードウェイ。予選が始まる午後2時、気温はプラクティス1終了時より2度高い29℃だった。
 22台のエントラントがトラブルなく2周の連続アタックを行い、10番目のアタッカーだったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が34秒6334=平均時速185.855mphでポール・ポジションを獲得した。彼の計測1ラップ目=17秒3089は、今日の1ラップでの最速ともなっていたが、2ラップも1ラップも2014年に記録された記録を破ることはできなかった。1ラップはエリオ・カストロネヴェスによる17秒2283、2ラップはスコット・ディクソンによる34秒5588がレコードとして残った。

チーム・ペンスキー、記念すべき全カテゴリー通算500回目のPP

 このポールはパジェノーにとって今シーズン5回目、キャリア7回目。オーバルでのポールは昨年のフォンタナに続く2回目で、ショート・オーバルにおける初めてのものとなった。そして、今日のパジェノーによるポールは、チーム・ペンスキーにとって通算500回目のPPとなった。インディーカーだけでなく、スポーツカーやストックカーでのものも含めてのことだ。
 「チーム・ペンスキーにとって500回目のポールっていうのがいいね。肝心なのは明日で、まだまだ多くの仕事が残されているけれど、PPは嬉しい結果だ。4カー体制の我々は全員が協力し合い、朝のプラクティスでマシンを良くすることができた。午後になってコンディションは変化したが、エンジニアたちがマシン・セッティングでギャンブルに出て、それが成功した。僕らがオーバルでも強いところを明日のレースで勝って実証したい」とパジェノーは語った。

予選2位のニューガーデン「明日、僕らには何かを起こすチャンスがある」

 予選2位はジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)。2ラップ・トータルは34秒6738。パジェノーとの差は僅かに0.0404秒だった。
 「自分たちの持つ情報を駆使して全力を発揮した。テキサスでの怪我のため、先週のテストに僕は参加できなかった。JR・ヒルデブランドが代わりに走り、素晴らしい仕事をしてくれたが、自分がテストに参加できなかったことで不利な状況に置かれていたのは事実だ。JRが好いマシンに仕上げてくれ、あとほんの少しの差でポールを逃した。そして、僕らのレース用セッティングは非常に好いものになっている。明日、何かを起こすチャンスが僕らには十分にあると思う。過去2年、ここで僕らはいいレースを戦えており、今回また勝利のチャンスがあると考えている」とニューガーデンは話していた。


マックス・チルトンが予選4位! シボレー、予選でも上位8位独占

 予選3位はカストロネヴェスで、4位はルーキーのマックス・チルトン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)だった。これまでのキャリア・ベストはフェニックスでの予選7位だったが、それを大きく更新した。ガナッシ勢最後のアタッカーだったことで3人の先輩ドライバーたちから情報を得られたのもプラスに作用したのだろう、彼はチーム内での最速クォリファイアーにも初めてなった。
 チルトンは昨年、インディー・ライツでの唯一の勝利をここアイオワで記録している。「マシンは少々オーバーステアに過ぎたが、去年のインディー・ライツでのPPもオーヴァーなクルマで獲得した。このコースではそういうマシンが速いということなんだと思う。特に予選では、限界を保ち続けないとならない。レース用のマシンは、もっと自信を持って走らせることのできる安定感のあるものでないと駄目だろう」とコメントした。

 予選5位はチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、6位はトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、7位はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)、8位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と、午前中のプラクティス1同様にトップ8をシボレー軍団が占めた。


ホンダ勢最速はミカイル・アレシン!
佐藤琢磨はホンダ勢3番手の予選13位


 予選9位に食い込み、ホンダ勢のトップとなったのはミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。10、11番手にはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)がつけたので、アレシンが35秒2211を出さなかったらシボレーがトップ10を占めるところだった。

 予選12位はグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)で、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は予選13位でホンダ勢の3番手だった。チームメイトのジャック・ホウクスワースはすぐ後ろの14位。シボレー勢ではセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)が16位で最下位。
 アンドレッティ・オートスポート勢は、カルロス・ムニョスが15番手でトップ。アレクサンダー・ロッシが17位。2011年アイオワ・ウィナーのマルコ・アンドレッティが19位。昨年のアイオワで勝っているライアン・ハンター-レイは20位と全員が苦戦している。


「決勝用セッティングには自信があります」と琢磨

 琢磨は、「アイオワ・スピードウェイでの予選はいつもエキサイティングです。特にターン3のバンプを越えて走るところが。今日の僕らはプラクティスがあまり好いものになっていませんでしたが、先週テストを行っているので、予選ではどのようなマシンを用意すべきかを理解するための助けになっていました。自分がアタックを終えた時点では5番手につけていて、いい感触でした。マシンのバランスは良好だったし、スピードもそれなりに高かった。しかし、終わってみればポジション間の差が非常に小さく、13位というあまり嬉しくない結果になりました。決勝用セッティングはいいものにできている自信があるので、ファイナル・プラクティスが楽しみです」と予選後に話した。
以上

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