2012年5月16日水曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント22:第96回インディアナポリス500 5月15日 Day 4 「単独走行では、燃料の消費にともなうマシンのバランスの変化とか、非常にいいデータを得られたし、夕方はトラフィックの中でしっかりと遅れることなく走ることができました。まだいくつか改善したいところはありますが、滑り出しとしては非常に順調です」


順調にテストプログラムをこなしながら、2日連続で9位のタイムを
マークした佐藤琢磨。マシンセットアップにも手ごたえを得た一日となった。
Photo:INDYCAR\LAT USA
第96回インディアナポリス500
インディアナ州インディアナポリス
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ
1周2.5マイル(=約4.023㎞)×200周

5月15日 Day4
プラクティス4  9位 220.843mph(=約355.336km/h) 77周走行


 佐藤琢磨はプラクティス4日目の今日、日中に一度、夕方に一度、合計2回の連続走行を実施した。気温がさらに高くなったコンディションでのロングランは、どちらも狙い通りのパフォーマンスとなっていたようだ。琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、スーパースピードウェイ用エアロをまとったDW12・ホンダのセッティングを戦闘力十分なものへと仕上げることができているのだ。


「ペンスキー勢と一緒に走れて、すごく良い経験になりました」

Jack Amano(以下――):今日はまた暑くなりましたが、そのコンディション下で日中にロングランをやって、夕方のハッピーアワーがこれまた暑かったわけですが、そこではすごい集団走行になっていました。充実した1日になっていたんじゃないですか?

佐藤琢磨:はい。すごくうまく行ってます。今日の前半は、昨日の続きだったんです。エアロのテストを幾つかやって、非常に良いデータが採れたと思います。その後、一番暑い時に完全なスルースティントを単独走行になっちゃてたけれどもやりました。そこではフルタンクから燃料が減って行く中でタイヤがどういう風に変わって行くのか、マシンのバランスはどう変わって行くのかっていうのを初めて見て、すごく良かったと思いますね、安定してて。それで、そのデータを持って、今日は結構気温が高くて、見てると毎日最後の1時間にみんながトラフィックでレースシミュレーションみたいのをやってるので、今回僕らもそれに混じって、初めてトラフィックの中で走りました。

――見事にペンスキー勢3台と一緒に走り続けてましたね。佐藤琢磨:あれはもう運が良かっただけだったんですけどね。元々はグレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)と一緒に出てって、まずは2人で一緒にやろうっていう話だったんだけど、ちょうど2周ぐらい終わったらペンスキーの3台が出て来たんで、その中にうまく潜り込んで一緒に走れたので、すごく良い経験になりましたね。

――そのトラフィックでの自分たちのマシンは、どうでしたか?

佐藤琢磨:結構いいと思いますね。まだ幾つか、もちろん改善したい部分はありますけど、まあ、ヘビートラフィックが今回初めてだったことを考えると、非常に滑り出しとしては順調です。

「DW12はこの速度域では去年のマシンとかなり似た特性」

――新シャシーと新エンジンのコンビネーションですけど、今日トラフィックで走ってみて、自分たちのマシンは、レース中のオーバーテイクとかが可能な、所謂レースのできるマシンにもうなっていますか?

佐藤琢磨:そうですね。大分良くなって来てますね、これだけみんなと接近して走れるようになってたワケですから。大きな心配っていうのは要らないと思います。自分たちとしては、これから先、あとどれぐらいファインチューンを進めて、もうちょっと更に接近戦ができるようになって、それで前を行くマシンを抜けるようになるのか……ていうのがひとつの大きな課題かな?

――今日の集団走行を見ていると、オーバーテイクの多いレースを期待できるかも……と感じました。今年の空力パッケージのルールは、まずは良くできていて、そういうマシンにさせているって考えていいんですよね?

佐藤琢磨:スーパー・スピードウェイを走る限りでは去年までのマシンとかなり似てますね。単独での挙動っていうのは、去年のクルマと大分違うんですけど。このスピード域のタービュランスっていうのは基本的には同じなので、ダウンフォースの出方とか、その中でクルマを安定させなきゃいけないので、エンジニアとシッカリとクルマを作って行かなきゃいけないですね。まあ少なくとも、今日、こうして集団の中で遅れることなくシッカリと走れたっていうのはいいですね。

「ファストフライデーに向かってのタイヤプランも順調です」

――ホンダとシボレー、エンジンのパワー差もあまり見えて来ないのですが、走っていてどう感じていますか?

佐藤琢磨:そうですね。ロードコースよりかは良いのかな? ホンダ・エンジンは大分良くなりましたね。

――1スティントやってみて、タイヤのグリップの落ち方とかはどうですか?

佐藤琢磨:単独走行でしっかりとダウンフォースがある時は問題ないですね、すごく安定していて。
ただ、今日の最後みたいな感じで実際に物すごいバトルになって、ラインも常にベストのものが採れないとか、非常にトラフィックの中でダウンフォースが抜けちゃってクルマがスライドして行くって状況では摩耗も激しくなると思います。今日の最後の走行は24周ぐらいでしたから、1スティントには完全に届いていないんですけど、でも、今日のタイヤで摩耗をチェックして、それがデータになると思います。

――それにしても、今年はずっと良い天気が続いてますね?

佐藤琢磨:本当ですよね。去年、一昨年は雨が降って、半分近く走行がないって状況でしたけど、
今年はずーっと天気がいい。

――練習したくてもタイヤが足りないっていうチームも出て来そうです。

佐藤琢磨:僕らはここまでをシッカリとしたプログラムを立ててやって来ていて、ひとつひとつのランをミスのない充実したものにして来れているので、金曜日=ファストフライデーに向けてタイヤプランも順調に来ています。

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