2014年6月7日土曜日

2014 INDYCAR レポート 第8戦テキサス Day1 予選:ウィル・パワーが今季2回目のポール・ポジション!! 佐藤琢磨は予選16位

Photo:INDYCAR Chris Jones) クリックして拡大
天候:晴れ
気温:32℃

パワー、219mphに迫る驚異的ラップタイムをマーク!
 朝のプラクティスは曇りがちだったが、予選前に太陽が顔を出した。雲はあるものの、プラクティスより明らかにハードなコンディションとなった。気温は32℃にまで上昇。湿度は49パーセントだった。
 朝に速いラップを記録していたトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)がトップでコース・イン。2ラップ平均217.826mphを記録した。
 これを4番目のアタッカー、ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)が抜く217.835mphをマークした。そして、ニューガーデンのトップが長い間続いた。
 デビュー3年目にしてニューガーデンがキャリア初のポールポジションを獲得するかと思われたが、16番目にコース・インしたウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が218.896mphという驚くべきスピードを記録。トップの座を奪った。



 この後、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が1周目でニューガーデンの2ラップ平均を上回った。しかし、彼は2ラップ目に大きく失速して4位までダウン。
 スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)の走りにも期待が集まったが、217.128mphと振るわなかった。
 チームメイトが素晴らしい記録を出しているだけに、その情報を得たエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が、後の順番で走る幸運をアドバンテージに換える可能性もあった。しかし、彼はパワーとのセッティングが僅かに違い、その差が大きく影響したのか2ラップ目に大きくラップ・タイムが落ち込み、14番手とチームメイトたちから遠く離れたグリッドしか確保できなかった。
 最後の最後、22番目に走って逆転を狙ったのはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。ジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の9番手が最上位と今回は苦戦気味のアンドレッティ・オートスポート。マルコは215.691mphしか出せず、チームメイト4人の中で最も後方の17番グリッドしか得られなかった。他のアンドレッティ勢はルーキーのカルロス・ムニョスが予選10位、ライアン・ハンター-レイは予選12位だった。
 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は3番目にアタック。2ラップ平均は216.064mphで最終的に予選順位は16位となった。

 パワーのPPは今季2回目(1回目はバーバー・モータースポーツ・パーク)。テキサス・モーター・スピードウェイでの2年連続。そして、キャリア34回目のPP獲得だ。彼は今日、ダリオ・フランキッティの記録を上回り、インディーカーの歴代6位タイから単独6位へとポジションを上げた。オーヴァルでのPPは5回目(2010年アイオワ、2011年ケンタッキー、2013年テキサス、フォンタナ)だ。また、今シーズンのポール獲得2回は、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)に並ぶものだ。
 テキサスは今シーズンの8戦目だが、シヴォレーが5個目のPP獲得。3PPのホンダとの差を広げた。

ニューガーデン、予選自己ベストを更新する2位
 ニューガーデンはキャリア・ベストの予選2位。これまでの自己ベストは今シーズンのロング・ビーチとバーバー・モータースポーツ・パーク、及び2012年のフォンタナでの4位だった。
 予選3位はカナーン。今季のベスト、セント・ピーターズバーグでの予選2位に次ぐ成績だ。
 モントーヤの予選4位は、オープン・ホイール復帰以来のベスト・リザルト。これまでのベストはデトロイトでのレース1用予選の6位(ウェイト違反はあったけど)。このところの6戦で5回目のトップ10からのスタートとなる(6位1回、予選8位2回、10位1回。そして今回の4位)。
 予選5位はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)。今年の初レースだったインディー500でPP。今年2戦目となるテキサスでも彼はトップ5にグリッドを確保した。
 パワーは、「あの走りが限界ギリギリだった。ターン4ではもうマシンが曲がらなくなっていた。自分でも1ラップ目のスピード(=219.550mph)には驚いたよ。同じラップをもう一度って思って集中したんだけどね、少しスピードが下がった。それでもポールが獲れたんだからハッピーだ。しかし、大事なのは明日のレース。去年のエリオは本当に強かった。自分もレースで力を発揮できるマシンに仕上げなければ」と話していた。
 2位だったニューガーデンは、「あんなに2ラップ目にスピードが出せるとは自分でも驚いた。朝のプラクティスでのメイン・メニューはレース用セッティング。去年はタイヤが傷んで大変だった。今年は空力のルールが変わっているけれど、タイヤを摩耗させない走りができるか否かが鍵である点に変わりはない」と話した。

「マシンにスタビリティがなかった」と琢磨

 琢磨は、「マシンにスタビリティがなかった。去年予選アタックをしていないのが響いている。ロー・ダウンフォースでの走行に関するデータがないので。ちょっと準備不足になっちゃっています。次のプラクティスでマシンが良くなっていることを願うだけです。今の走行でロー・ダウンフォースのデータは得られたので、朝のプラクティスでのデータなどと比較をして、良いマシンに仕上げるべくエンジニアたちが頑張ってくれています」と話していた。

0 件のコメント:

コメントを投稿