2014年6月7日土曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨Q 第8戦テキサス編:ボスとチームの故郷の州ということで、より多くのファンがいてくれますから、良いレースを戦えたらうれしいですね

佐藤琢磨にQ ダラス・フォートワース編(AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより)
メカニカル・グリップを最大限にすることが大事
――テキサス・モーター・スピードウェイ(TMS)について
佐藤琢磨:とてもバンクが急で、超高速の、アイコニックなオーバルだと思います。以前は2ワイドや3ワイドで延々とバトルが続く “パック・レーシング” の繰り広げられるコースとして有名でしたが、最近ではレギュレーションによってダウンフォースが大きく削られ、そういうレースは実現しなくなりました。依然として状況によっては2ワイドや3ワイドになることもありますが、グリップはかなり限られていますから、集団は小さなグループへと分裂して行き、レースはシングル・ファイルで争われます。このような背景から、TMSで競争力を持って走るためにはマシンをインディー500のようにトラフィックで運転し易く、タイヤの摩耗が少ないものに仕上げる必要があります。また、ターン2出口はとてもトリッキーです。大きなバンプがある上に、コーナーのバンクがバック・ストレートへと入るところで急激に変化するためです。空力をセットアップの中心に考えるのではなく、メカニカル・グリップを最大限にすることがTMSでは大事です。
――ボスのホーム・コースということで、より大きなプレッシャーを感じますか?
佐藤琢磨:そんなことはないと思います。僕らは常に成功したいと考えており、それはどのコースに行っても変わりません。しかし、ボスとチームの故郷の州ということで、より多くのファンがいてくれますから、良いレースを戦えたら嬉しいですね。

――TMSのどこが好きですか?
佐藤琢磨:ハイ・バンクを超高速で、しかも2ワイドでバトルしながら走り抜ける。ここでしか得られない感触が大好きです。

――今年のインディー500で学んだ、TMSにも通用することとは?
佐藤琢磨:インディーでは本当に多くを学びました。コース自体の性格はインディーとTMSとでは違いますが、共通点があるのも事実です。ハイ・スピード・オーバルで走らせる時、DW12シャシーにどんなセッティングを施すのが効果的なのか、僕らはインディーでより深く理解することができたと思います。今週末は速いマシンに仕上げられることと期待をしています。

――良いこと(=ポールポジション)も悪いこと(=二度もブツケられたこと)もあったデトロイトでしたが?
佐藤琢磨:デトロイトでの日曜日のレースは、素晴らしいスタートを切れていたし、本当に残念でした。確かに、あのレース結果を受け入れることは難しい。しかし、もうそれは起こってしまったことで変えようがない。それがレースというものなので、自分たちとしては前進あるのみです。

――同じ月にテキサスで2イベントが開催(シリーズ第8戦はダラス・フォートワース近郊、第9、10戦はヒューストン)されることについては?
佐藤琢磨:僕らにとっては良いことですよね、テキサスには強力なサポーターがたくさんいてくれるんですから。僕らのチームにとっては、家族がレースを見に来て、楽しむことのできるチャンスなので、それは素晴らしいことだと思います。地元のレースであるがために忙しい面もありますが、それは良い意味での忙しさと言えます。

*ようやく帰宅:今週末、地元テキサス州には戻るAJ・フォイト・チームですが、クルーたちが自宅に戻れるわけではありません。運転して帰れる距離ではありますが(=約200マイル)。5月1日にチームはインディー500用の新シャシーを完成させるためにテキサスのワークショップに戻りましたが、それ以外は4月24日からずっと遠征中です。2人のチーム・メンバー、クレイグ・バラナオウスキーとラウール・プラドスは、インディアナポリスに5週間半も滞在しました。

*テキサス・モーター・スピードウェイでの戦績:
佐藤琢磨のベスト・スタートは4位で、ベスト・フィニッシュは5位(ともに2011年の1戦目で記録されました。この年のテキサス戦は2ヒート制でした)。
昨年の佐藤は12番手スタート(メカニカル・トラブルにより予選に出場できず)し、11位でゴールしました。
フォイト・チームのTMSでのベスト・フィニッシュは1998年のビリー・ボウトによる優勝です。その前の97年、ボウトはトップでチェッカー・フラッグを受けましたが、当時のレース主催者だったUSAC(ユナイテッド・ステイツ・オート・クラブ)のスコアラーたちがボウトは2位フィニッシュであったと結果を訂正。レースの翌日になってから優勝はアリー・ルィエンダイクのものと変わりました(しかし、フォイトがまだトロフィーを所有しています)。ボウトは1998年の秋のレースでポール・ポジションを獲得してもいます。

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