2011年9月3日土曜日

2011 INDYCAR レポート R14 ボルティモア グランプリ Day1 プラクティス1:ウィル・パワーが初日トップ。佐藤琢磨も7位とまずまずのスタート

シケインを通過するウィル・パワー。縁石が高く、左フロントは大きくストローク。
Photo:INDYCAR(Chris Jones)
天候:曇り
気温:26℃
路面温度:32~33℃

ディクソンとブリスコーがいきなりクラッシュ

 コースの問題でインディーカーのプラクティスは2回の予定が1回に減り、金曜日の走行時間は2時間15分から1時間15分に減らされた。同時開催のアメリカン・ル・マン・シリーズは明日が決勝のために今日中に予選を終わらせる必要があり、インディーカーのプラクティス時間が少なくされるのは仕方がなかった。
 こうなると、いかに少ないラップでコースをマスターし、マシンのセッティングを向上させるかが勝負となる。どれだけ多くのラップを重ねるかも大事になってくる。ところが、このセッションでスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)はわずか4周目にクラッシュするミスを冒し、ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)も11周目にクラッシュ、早々と走行を終えた。

フランキッティとパワーがタイムを出し合う展開に

 チームメイトがミスをしてガレージへと姿を消した後、チャンピオン争いを展開する二人、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)とウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がベスト・タイムを出し合い、順位を何度か入れ替える戦いを見せた。ストリートコースを得意とするライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)がそこに一瞬割って入ったが、パワーとフランキッティがさらにタイムを縮め、最後にはパワーが1分22秒1379を出してトップとなった。パワーは29周を走り、ベストは28周目に記録された。
 「このコースはとても忙しい。休める場所がない。チャレンジのしがいがある良いコースになっていると思う。トリッキーな部分もあるが、それこそがストリート・コースだ。シケインがなかったら、もっとオーバーテイクが多くなるだろうが、それは仕方が無い。路面は少々バンピーだが、それもストリートレースでは当然のこと。コーナーの数は多いし、テクニカルな面も要求される。レースはエキサイティングなものになるだろう」とパワーは語った。
 フランキッティは24周を走り、ベストを24周目にマークした。3番手には先週2位フィニッシュしたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がつけた。彼とパワーの差は0.1467秒しかなかった。「とても忙しいコースだね。まずはコースを覚えるのが大変だった。まだ何箇所かセッティングを良くできそうだ。エンジニアもドライバーも大変なコースだ。ファンは長い間待たねばならなかった。それは残念なことだったけれど、走り出してみるとスタンドは満員だった。ボルティモアに来れてうれしい」とフランキッティは話した。
 ハンター-レイは4番手で、マイク・コンウェイ(アンドレッティ・オートスポート)が5番手。彼らのラップ・タイムはトップのパワーから0.4~0.5秒の遅れだった。
 6番手はグレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)で、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)が7番手、その次の8番手はジェイムス・ヒンチクリフ(ニューマン・ハース・レーシング)で、9番手は今回がインディーカーでの240戦目となるトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)だった。EJ・ビソ(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)はスピンを2回喫し、23番手だった。

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